未知の世界-1
「ん、んああ!」
気がついたらしゃぶられていた。朦朧とした意識のなかで、少しずつ記憶が蘇る。
「なっ! もしかしたら、啓介さん!」
僕は啓介さんに合コンに誘われ、不覚にも酔い潰れたのだ。頭の中がグルグルと回る。体が異常に重たい。記憶を辿ることさえ億劫になるほどだった。
少しずつ頭の中が晴れてくる。そうだ、タクシーに乗ったんだ。
そ、そこで・・・・
啓介さんに唇を奪われた・・・・
「目が覚めたか?」
啓介さんの声で現実に引き戻される。体を起こそうとしたが動けない。縛られていた。上半身はスーツの上からロープを掛けられ、そして下半身は・・
むき出しだった。しかも足を大きく開かれてロープで固定されていた。
「け、啓介さん! ど、どうして!」
「琢也が気に入ったからだよ。琢也も俺を嫌いじゃないだろ?」
嫌いなんかじゃない。嫌いどころか啓介さんは尊敬する先輩で、男性としても憧れていたのだ。しかし、男性同士の関係など想像してことさえなかった。
「啓介さん、僕はそんなつもりじゃ・・・・ ん、んあああ!」
啓介さんが、僕のものをしゃぶりあげる。声を出さずにいられないような、
たまらない感覚が突き上げる。何故か嫌な気がしなかった。
「っく・・・ ん・・・ んんん・・・・」
啓介さんが、ねっとりと舌を絡みつかせてくる。頭の中に再び雲が掛かりは
じめる。
「はああ!」
啓介さんの熱い息使いが聞こえてくる。僕にとって啓介さんだけは特別な存在だった。啓介さんが望むなら、それを叶えてあげたいと思うようになっていた。抵抗する気持ちが薄れると急激に快感の波が襲ってくる。
「んああ! 啓介さん・・・・ いい・・・・」
「琢也、やっとその気になったな? でも、気持ちいいのは、これからだぞ。」
啓介さんが、ねっとりと、本当にねっとりと僕のものを舐めあげる。それだけの行為が延々と続いていく。少しずつ感覚が研ぎ澄まされ、少しずつ興奮が増していく。そして、少しずつだが着実に物足りなさが増していく。
「んあ・・・ いい・・・ はああ・・・・ いい・・・
啓介さん・・・ 本当に・・・ もう・・・」
僕は、啓介さんのフェラチオに身を任せ、長い時間それに耐えていた。
そして、明け方、ついに耐え切れなくなってしまった。
「はああああ、お、お願い・・・イカせて・・・ 最後までイカせて!」
「琢也、イキたいのか? 男にしゃぶられてイキたいのか?」
「あああ、男じゃない・・・ 啓介さんだから・・・
お願い、啓介さん・・・ 僕を、僕をイカせて!
んあああああああああああ!」
啓介さんが僕のものを飲み込み激しくしゃぶりあげる。興奮しきった僕には、それで十分だった。