愛しのお菊ちゃん11-1
ゴーストバスター鵬蓮さん登場!
数日が過ぎた。
お母さんも帰ってきた。
けどお菊ちゃんの事は当然、学校をサボった事もバレずに僕の生活は普段通りに戻った。
一見はね…。
でも僕の部屋には、時々お墓に帰るものの常にお菊ちゃんがいるんだ。
お母さんも普段から放任主義と言うか…。
本人に曰く僕の部屋に入ると精子臭いし身の危険を感じるとの事で。
僕の部屋に足を踏み入れる事はないし。
確かにサバけてるし…スタイルもいいし…見た目も実年齢より若いお母さんだけど。
実の息子に向かって、なんて言う言い草だよ…って感じ。
でも、まあそのお陰でお菊ちゃんとの甘い生活を送れるだけどね。
なんて…ヘラヘラと考えているうちに今日の授業も終了。
「俊樹くん…かなり凄いDVDが手に入ったぞ、寄って行くかい?」
僕が下校の準備をしているとニタニタと隆の奴が近づいてきた。
少し前の僕なら1も2もなく飛びつく話ではあるが。
「すまん!隆くん…僕は今日は大切な様があるのだ」
お菊ちゃんの事はいくら隆でも言えない。
ってか隆なんかに言えるはずがない。
「エロDVDより大切な用が君にあると?」
顔を近づけ声を潜める隆。
僕がエロDVDという言葉に負けると思っているようだ。
だが…今の僕はそんな言葉には負けない。
「いいかい隆くん…この世の中にはエロDVDよりも素晴らしい物が五万とあるのだよ」
勝ち誇った様な笑みを隆に向ける僕。
「ま…まさか…君に…」
呆気に取られた様な隆…『彼女が出来たのか!!』と言う言葉を必死で飲み込んでいる。
「いいや…そんな事はない…そんなハズがない」
小声で自分に言い聞かせる様に呟いている。
そんな哀れな親友の肩をポンポンと叩いて…ウンウンと頷いてみせる僕。
「そ…そんな!」
隆の断絶間の様な叫びを聞きながら僕は…。
「では…失礼」
余裕で背中を向けると教室を後にした。
どうだ!隆め…僕の実力を思い知ったか。
学校を出た僕…威風堂々と歩いていると。
「もし…」
背後から僕を呼び止める女性の声。
ん?振り返る僕。
するとそこに立っていたのは…。
春物なのか、見るからに薄そうなコートを身に纏った女性。
ショートボブと言うよりもオカッパ。
細面で、やや細い感じのつり目。
口角の上がった唇も薄くてかなりの醤油顔。
年の頃は二十代後半くらいで美人には違いないけど。
アメリカンポルノに出てくる東洋人の様なアンフュニな感じのする女の人だ。
この様なお姉さまには全くもって心当たりのない僕は。
「ぼ…僕ですか?」
自分を指差し、はてな?顔。
「そう…貴方よ」
お姉さんはちょっと牝狐をイメージさせる笑いをくくくって浮かべてる。