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「公園の泡姫」
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「公園の泡姫」-13

「あぁッ!あぁッ!ああぁぁ…」
 明日香の太腿がピーンと突っ張り、老人の身体を抱き寄せた。
「いくぞっ!」
 老人は明日香の身体をきつく抱きしめ、肉棒の動きを止めた。体液が勢いよく飛び出し、膣奥深くそそぎ込まれる。
「ああ、だ、だめえ…。いい、いい、イク…」
 明日香の身体がガクガクッと震えた。
「ほあぁっ…」
 老人は大きくため息をつくと、疲労感を漂わせながら、地面に敷いた段ボールに座り込んだ。エネルギーをすべて放出して、弱々しく萎んだ肉棒を隠そうともしない。
「儂は、どうしてこんなところにおるのだ?」
 老人がポツリと呟いた。久しぶりに頭の中の霧が晴れたように感じる。
 ふと思い出して、老人は傍らの明日香に視線を向ける。濃厚な性感に翻弄された名残りで、明日香は、ぐったりと仰向けになっていた。
「お嬢さん、携帯電話を持っておるか?」
「はい…」
 明日香は半身を起こして、バッグの中からケータイを取り出し、老人に手渡した。
 目の光を取り戻し、すっかり見違えるようになった老人は、
押しなれた数字を押した。それは、長年彼に仕えてきた秘書室の電話番号だった。

「驚いたな」
 こざっぱりした身なりになった松吉が言った。彼は近々、社会福祉法人が運営する施設に入居することが決まった。
「あの汚い、認知症のジイさんが、行方不明になっていた薬師産業グループの会長だったなんて」
 認知症で家に戻れず、テント村の住人となっていた「隅の老人」は財界の立志伝中の人物であり、世界的な企業グループの総帥であったのだ。
「薬師産業は、再就職支援センターに多額の寄付金を出すことにしたらしいよ」
 そう言う久志は、若いだけあってチャンスも多く、すでに就職先が決まっていた。
「それと、天平女子大にもな」
「しかし、明日香ちゃんのボランティアも終わっちまったんだな…」
「もう一度、身体を洗って欲しいよな」
「あの…」
 おずおずと声をかけられて松吉たちが振り返ると、そこには、金盥を抱えた優美、夏希、麻里子の3人が立っていた。
「おう、あんたたちも、俺たちの身体を洗ってくれんのか?」
「明日香ちゃんほど別嬪じゃないが、まあ、我慢しておいてやるよ」
 ホームレスたちがニヤリと笑って、3人を取り囲んだ。


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