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後輩は性奴隷……
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後輩は性奴隷……10-5

「つまり、俺自身じゃなくて、プレイ内容に惹かれたってことかな?」

 話についていけない結衣のために、わざと噛み砕いて確認した。

「そうだと思います。……なので、その子に後ろめたいと思うなら、私はもう……」

 そこで真里は口を結う。
 代わりに俺の方が

「え?」

と声を洩らし、その驚きは、やはり

「え?」

と驚嘆を示す結衣の声と被った。

「あれ? だって、気になる子がいるって……?」

 つまり真里は、俺の気になっている子が結衣だと思っていたということか?
 俺には気になる子がいるが、その子とは朱音のことだ。
 だが、確かに朱音という名前を真里に教えてはいない。
 どちらにせよ、今はそれほど重要な誤解ではないことに変わりはないが。

「結衣じゃないんだ……気になってる子ってのは」

「えぇ?!」

 口元に手を添え、驚きと軽い軽蔑を現す真里。
 ……それでいい。

「気になる子っていうのは、二人とも知らん人なんだ」

 相変わらずの真里と、少し視線を落とす結衣。

「だから……もう終わりにしよう」

 その方が二人のためだ。

「……イヤです」

「結衣……」

「宣戦布告しましたよね? 私。その人に負けるまでは引き下がりません」

「あのな、結衣。相手が誰かわからんのに、どうやって勝負するんだ? それ以前に、俺がどっちか選んだ時点で勝敗は決まるんじゃない?」

 追い込まれた彼女は唇を噛み締めて悔しさを滲ませる。
 ここでトドメを刺しておかないと、俺の気持ちがぶれてしまうかもしれない。

「よく考えてみろよ。結衣だって、プレイの方に惹かれてるんだろ?」

 頼む。
 気付いてくれ、結衣。

「……逆ですよ」

 小さな声だったが、俺にはそう聞こえた。

 何と言ったか訊こうとしたが、その質問は初めて聞いた結衣の怒鳴り声に掻き消されていた。

「先輩は何もわかってないんですっ!」

 空気がピンと張り詰めていたいたせいか、結衣の怒声は一際響いたように思われた。

「先輩は! 先輩はっ……」

 膝元に置かれた彼女の手が細かく震えている。

「私はっ……気付いてしまったんですよ?」

 助けを求めているような結衣の声色が、俺の胸に突き刺さってくる。
 でも、好きな人には幸せになって欲しい。
 大きな罪を犯した俺には、それができないんだ……。


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