後輩は性奴隷……10-4
「…………え?」
と声を洩らした真里は、問いかけるように結衣に目線を送る。
「えっ?」
尋ねたはずの疑問が目線を経て返えされた結衣は、どうしていいかわからないといったように俺に瞳を向けた。
そもそも俺は真里に訪ねられてきた身なので、彼女がどうか判断するのが筋ではなかろうか。
しかし、触り程度に聞いた用事の内容は、いずれ結衣に話そうと思っていたこと。
結衣がこの場に居てくれた方が俺には寧ろ都合が良い。
「取り敢えず、上がったら?」
と提案すると、結衣は躊躇いながらもそれに従った。
股下何センチも無さそうなデニム地のショートパンツと、それを隠すか隠さないか程度の丈があるノースリーブの白いワンピース。
それに薄いオレンジの、可愛らしいブラウスを羽織った結衣。
「服、着替えたん?」
上はまだいいとして、ショートパンツというのは珍しい。
そもそも、スカート以外の結衣を見たのは初めてだ。
「この前買ったんですよっ。どう……ですか?」
どうって……パンツから伸びる生足が、こう、とてつもなく卑猥だ。
普通の状態ではワンピースの下に何も着けていないように見える格好も、鼻の下を伸ばすには十分な刺激になっている。
男にどういう目で見られているのか、結衣はもっと意識した方が良い。
「ファッションとかよくわかんねー」
俺の感想を聞きながら、真里の向かい側に座る結衣。
「そうですか……」
萎んだ声で呟いた結衣は、どうしたら良いのかわからないと瞳を忙しなく動かしている。
当然、俺の感想にではなく、この何とも言えない空気に対しての躊躇いを表しているのだろ。
「で……ほんのちょっと何がわかったって?」
一息入れてから真里に投げ掛け、話題を戻した。
俺たち三人にとって、とても大事な本題に……。
何かを感じ取らせるように、重たい空気が結衣にのし掛かっていく。
外はすっかり日が落ち、明るすぎる白熱灯が無情にも俺たちを照らしていた。
「悠さんが言ってた、心を誤魔化す? ってことが……」
そこで一度息を付いた真里は、全てを吐き出そうと言葉を紡いでいく。
「私、気持ちよかったんです。悠さんとヤって」
「うん……それで?」
「それで、もっと欲しくなったんです……きっと」
「快感を、ってこと?」
「…………はい」
仄かに頬を赤らめながらも、真里は深く頷く。