後輩は性奴隷……5-5
次の日。
今日のバイトの相方は真里じゃなかったはずなのに、何故か出勤している彼女。
なんでも、急遽の交替を了承したらしい。
だが昨日のこともあって、互いにやりづらい空気を漂わせている。
こんなときに限って客があまり来ないのは何故だろう……。
俺は事務所に籠り、煙草を吸いながら時間の経過を待っていた。
しかし、暇な時ほど時間が経つのは遅く感じる。
ガラガラッと半開きの事務所のドアを払いきり、真里が入ってきた。
彼女は横のパイプ椅子に掛け、視線を落とす。
重い空気が充満する中でかける言葉など、俺には見つけられない。
「あの……」
と真里の声が聞こえ、ビクッと体が強張るのを感じた。
「すみません」
「……へ?」
意外な言葉に耳を疑った。
「昨日は、その……かなり酔ってたみたいで……」
だよね、と思いつつ、紡がれる真里の言葉に耳を傾ける。
「でも、ホントにイヤじゃなかったんです。その……命令、されたり、とか……」
な、なんだ……この展開は。
「あのっ」
「……はい?」
急に顔を此方に向けた彼女に、思わず声が裏返る。
「わ、私じゃ……ダメですか?」
「……は?」
「その……最後まで……してもらえないんです……よね……」
目線を流しながら、伏し目がちになる真里。
「あのっ」
「はぃっ!」
だから急に上目遣いでこっち見ないでください。
「私じゃ、ダメなんですか?」
さっきも聞きました、それ。
しかも自己解決されてましたが?
「彼女いないって……言ってましたよね?」
半ば避難めいた口調で、でも、少し寂しそうな声で俺を責める。
「いやぁ……彼女はいないけど、んー……気になるコはいるっつーか」
なんとゆーか……。
「それでもイイですっ」
…………なにが?
「お願いしますっ。何でもしますから、私とヤってくださいっ」
言葉選べよ、オイ。
とにかく彼女は、一度ベクトルが向くととことんやるタイプらしい。
外見からはそのように見えないが、人は見掛けによらないということだろうか……。
真里は頬を真っ赤にして、でも、意思を固めたような目で俺を見上げている。
なんて言うか……負けた。
昔から『女の子に恥をかかせる気?!』という台詞もあることだし……