後輩は性奴隷……2-4
「体の?」
「セクハラですよ」
「こえ〜」
肩を竦ませてみるが、正直、女にどう思われようと俺には関係ない。
俺はただ包み隠さず自分のキャラを出し、無駄にストレスを溜めたくないのだ。
「でもさ、相性ってのは二人で作ってくもんじゃないの?」
超良いこと言ったな、俺!
「はあ……」
たむっちゃんは要領を得ないような顔で首を傾げる。
「どうにもならない相性はアレだけ。何かで読んだけど、夜の相性は関係がうまく行くかどうかの5割を占めてるらしいよ」
「………………」
無言だが、知ったこっちゃない。
俺はこういう奴だ。
よく覚えとけ。
返す言葉を探しているのか、彼女はまたミルクティーに手を伸ばした。
その横で俺は携帯を取り、結衣にメールで指示を飛ばそうかと少し考え込んでいた。
「あの……」
「はい?」
指示メールはやめておこう、と俺が携帯を閉じたタイミングを見てたむっちゃんが声をかけてくる。
「男ってよくわかりません」
まぁ、俺には女がわかんねーけどな。
「男で纏めるのはどうかと思うけど?」
たむっちゃんは丸い目をパチパチさせて、また首を傾げた。
彼女お得意の仕草だ。
「その人の事がわかる場合もあれば、わからない場合もあるんじゃないかな?」
「はあ」
「そもそも自分でない人のことを全部わかろうとするのは不可能やって。自分のことも良くわかんねーのに……」
いつからか自分に言っていた気がする。
俺はそれを誤魔化すように、煙草をくわえた。
恋人でもない。
友達でもない。
でも、赤の他人でもない。
そう……結衣は俺の性奴隷。
彼女が自らそれを望んだのだ。
その証である剃りあげられた恥丘を晒す結衣を眺め、煙草をふかしていた。
彼女を後ろ手に縛り、スカートの裾をくわえさせている。
バイトから帰ってきた俺は自宅前で結衣と落ち合った。
彼女がそのような恰好を始めて、もう15分は経とうとしている。