第三話――魔人と死神と皇国の聖女-52
「ひゃっ、はっぁぁっ…………ふぅぅ――。パスク!変態っぽいぞ!」
「まっ、ムッツリのやることですからね」
「ひ、開き直るか……」
頬を紅潮させたアリスの抗議に、飄々とパスクは返した。
一瞬、怒気を孕んだ視線を送ってきていたが、すぐに、柔和な微笑みへと崩される。
「しかたのないヤツだ」と、萎えた自身を指で弾かれた。
「んっぅ」
「っ?……ふふふっ。男でも、そんな声を出すのだな」
「そりゃあ、いまが一番敏感なときですからね」
「なるほど。ならば、復讐してやる。そりゃっ」
「あっ、ちょ、アリスさん――」
なんだか、怖い笑みでアリスが首へと腕を絡ませてきた。
首筋に下を這わされ、ソレはスルスルと上っていき、右耳までたどり着くと甘噛みをしてくる。
その間にも、左手で下腹部の象徴を弄られるのだから、たまらない。
「んっ、くぅ……」
「んふふっ、パスク……くちゅ、はむはむ…………かわいいな」
「ア、アリスさん……っ」
そんなふうに、しばらく、ふたりはじゃれあった。
いつの間にか、互いに服を脱がしあい、生まれたままの格好になっていたので、アリスのその華奢な肩を抱き、寝台へと倒れこんだ。