ドS彼氏とドS→ドM彼女-1
私と彼がこんなバトルをしだしたのはあの夜からだった。
私の名前は結香、そして私の彼は翔雄。カルオって読むの。
何かダサいよね。
可哀想ね。顔立ちは綺麗でクールなのに。
チュッ…クチュッ…
「ん……。はぁっ………。」
あの夜は付き合って初めての……sex…。
初めてだから腕試しにノーマルにいこうと思ってたのにまさかあんな風になるなんて。
月明かりが薄くベールを私たちに被せるように柔らかく照らしていた。
ギラリとした光を宿した瞳の彼は私を押し倒した。
私の長い黒髪がベッドに散らばった。
彼はそっと頬から首筋にかけてゆるゆると細長い指を這わせながら唇を奪った。
「んっ………っ!」
優しい指使いなのに舌使いは荒かった。
頭の先がジンジンして思考力が落ちていく。……駄目。気持ちいい。
「…はっ……う…んっ!?…」
何?この男。痛い…。
絡めとられた舌に歯を立てられた。
だけど痛みも快楽に飲まれればお仕舞い。
あぁ、明日なんてどうだっていい。今さえよければ……
「ふっ……ふぁっ!…」
彼の指が私の胸の飾りの上をなぞった。
ビクンと身体がのけぞりそうになる、甘い、痛み。
思わず目を開ける。
彼は口を離して私を見た。
瞬間私は息継ぎをする。
薄暗い部屋の静寂の中で私の吐息だけが響く。
サラサラした彼の黒髪から覗く切れ長の綺麗な瞳。
濡れて光る薄い唇がニヤリと笑んだ。
顔が近づいて耳たぶをカリッと噛まれた。
「あっ……」
彼の切な気な熱い吐息が首筋に掛かり、鼓膜を振るわせた。
彼の手が私の胸を焦らすようにはい回る。
「あぁ……んぅっ…はぁん…」
そのまま彼の手は私の下腹部の花びらなぞる。
「あっ!……んゃ…はぁん…っ!…」
ひときわ敏感な突起の上を彼の指先が突いた。
びくんっとのけぞる私の身体にクスリと吐息だけで耳たぶをはみながら笑う彼。