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三人の男たちの冬物語
【SM 官能小説】

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三人の男たちの冬物語(短編3)-2

天井から垂れ下がる鎖、壁に掛けられた責め具、赤いカーペットと石肌の内装…そして、孔雀の
羽のような優雅な籐の椅子に座った奥深い瞳をした若い女…初めて訪れたSMクラブのプレイル
ームだった。

すべてが私にとって異質の世界だった。後ろ手に革手錠をされた全裸の私は、飴色の灯りの中で
性器を晒し、女の前に立たされていた。こんな風に女の前に裸を晒すのは、もちろん初めて
だというのに、女とのこんな形を、私のからだが望んでいるのが不思議だった。


…からだのわりには、あそこが小さいわね…と笑いながら、女は手にした乗馬鞭の先端で、私の
萎えたペニスをつつく。乗馬鞭の先端のヘラが、私の萎えたペニスの包皮を冷たくなぞりあげる。


目の前の女は、燿華という名前のS嬢だった。

似ていた…。見つめれば見つめるほど、彼女はアキコの若い頃の面影をもっていた。


黒い下着が形のいいなだらかな乳房から細く括れた腰をぴったりと包み、スラリとした脚を組ん
でいる。透けた黒いショーツの中で、淡い翳りをもった繊毛が、縮れたように渦を巻き、ほんの
りと湿ったような光沢を放っている。
そして妖しい刺繍がほどこされた黒色のストッキングに包まれた美しい脚と、むっちりとした
潤みのある乳白色の太腿が、私の欲情をほのかに刺激した。


椅子に座った女の叱咤する声がする…跪いて、脚を舐めろ…と言っているのだ。

私はゆっくりと女の前に跪く。

自分がMだと思っていたわけではないが、そんな自分の行為の中に、何か不思議なほどの素直な
性の疼きが、ペニスの芯に仄かに湧き上がってくる。


床に膝をつき、後ろ手に拘束された上半身を悩ましくくねらすように頭を垂れ、細く締まった女
の足首に頬を寄せていく。

磨かれた黒いエナメルのハイヒールの尖った爪先に唇を近づける。女の細い足首から、なぜか、
ハイヒールを履いた妻の匂いが、私の鼻腔にほのかに漂ってくるようだった。


私はゆっくりとそのハイヒールの爪先から側面に、躊躇うように唇を這わせる。彼女の脚は、
細い足首から太腿まで、滑らかで優雅な脚線を描いている。

…舐めるのが下手な男だわ…なに、その舌の出し方は…まったくどうしようもないオジサンだわ
…もっと、うれしそうに舐めるのよ…女の嘲笑する声とともに、伸びた脚先のハイヒールの靴底
が私の頬をつつく。

女に罵られ、私は我に帰ったように舌を唇から伸びきらせ、鋭く尖ったヒールの先へと絡ませて
いく。唇の先にヒールを含み、喘ぐようにその固い先端をしゃぶりあげる。



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