嘘みたいな I LOVE YOU-6
―――千優希、好きだ。―――
楽しそうに笑いながら話す、千優希の顔を見ながら、ずっと心の中で叫んでる。
届きもしない思いを、オレはいつまで抱えて生きていくんだろう?
しかたない……、千優希以外目に入らないんだ…。
大学の頃、千優希をあきらめようとして、何人か付き合ったこともあった。でも、誰とも長くは続かなかった。
『私の中に誰を見てるの?』
『私は誰の代わりなの?』
フラれる理由はみんなそれだった……。
たとえ千優希が俺のこと親友としか見てなくても、俺は千優希しか見えないんだ。
千優希に彼氏が出来た時も、気持ちはずっと変わらなかった。
あきらめようとしたけど、ダメなもんはダメなんだ。
きっと俺たちはこのまま、行くのかな?近すぎて言えない、そんな関係のまま…。
帰りの電車の中、オレの肩にもたれて眠る千優希を見て思う――時間が止まってしまえばいい。
―――愛してる。―――
終電間近で人もまばらな車内。
光り輝くネオンを遠ざけて、電車は走る。想いに気付かずに、オレの肩でスヤスヤ眠る、千優希を乗せて……。