華麗なる奴隷秘密倶楽部 第4章-7
「私は貴女のファンですが、お疲れさまです、これを・・」
「あっ、有り難うございます」
「さっきの哀愁慕情、感激しましたよ、私はこの歌が好きだな」
「嬉しいです、そう言っていただいて」
「失礼ですが貴女が元気の無いのが気になりますよ」
「はい、でも最近は歌うことに、少し・・」
今まで張りつめていた彼女は急にこみ上げてくるものがあり、
情けを掛けられ思わず、泣いていました。
麗子様にとってそんなことは始めてのことです。
亮治様は彼女に近づき、彼女の肩を優しく抱きました。
この瞬間から、熱いお二人の関係が始まったようです。
私もそうなのですが、女はこういう時に弱いのです。
センチメンタルな時に、優しくされる・・
これこそ、女を酔わせる最良のタイミングと言えるのでしょう。
その夜お二人は食事をしました。
亮治様が麗子様に逢ったのは、下心がありました。
彼は麗子様がM女性だと言うことを見抜いていましたから、
いつか近づくチャンスを狙っていたようです。
その夜のレストランでの食事の後、
お二人はホテルで結ばれたようです。
それが麗子様が亮治様のM奴隷になる始めての夜になるのです。
私は今まで麗子様の隠れたファンでしたので、
そのお話をご主人様から聞いたときは冗談かと思いました。
今は忘れ去れられた・・とはいえ、
彼女は一時期、世の男性の憧れの女性歌手でした。
しかし、多くの男性は彼女の歌よりもはち切れそうで
健康的な彼女のお色気に参っていました。
私は本当に彼女の歌のファンでした。
一度彼女が歌うステージを拝見したことがあります。
その時の彼女は輝いていました。
彼女が歌い終えた時、私はステージの下から花束をお渡ししたのです。
あの時の笑顔と、握手した時の手の温かさを今でも思い出します。
その彼女が亮治様のM奴隷となったときは驚きました。
しかし、後で分かったことですが、
そんな彼女がM奴隷になることは必然だったのかも知れません。
はい?・・・そのお話をもっと詳しく聞きたいのですか、
分かりました。
次は、ご主人様が亮治様から聞いたお話を、
私の言葉でなく、直接に亮治様の言葉でお話しして頂きます。