尽きることの無い愛-3
「麗華さん・・・」
「ご苦労様。じゃぁ行くわよ」
彼女はさっさと車に乗り込み、呆然と立ち尽くす僕を窓越しにせっつく。
「早く乗りなさいよ」
僕は急いで助手席に座ると、いつか座ったあの柔らかい感触を思い出した。
「あの・・・どうして麗華さんが」
「私こう見えても保護観察官の資格持ってるのよ」
そういえば看守長が僕を背後から犯しながらそんな事を言っていた気がする。
「お世話になります」
「それに弟からも頼まれてたし」
「弟・・・・?」
麗華は一通の封筒を僕に渡してきた。
中には3枚ほど便箋が入っており、内容は僕に宛てたものだった。
もし自分に何か起こった時には姉である麗華に世話を頼んでいたようだ。
「さ、ついたわよ。後部座席の花持ってきて」
僕は後部座背にある花束を持って麗華の所へ行くとそこは墓地だった。
黙って麗華についていく。
「連れて来たわよ。蒼介」
麗華がそう言って墓石の前に立ち止まった。
僕は透き通るような青い空を見つめ目をつぶる
桜が風に舞い、僕の背中を優しく撫で
暖かい太陽の光が僕の肩を包む
「愛しているよ」
彼の言葉が聞こえた