投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

ストーカーは誰?
【ホラー 官能小説】

ストーカーは誰?の最初へ ストーカーは誰? 0 ストーカーは誰? 2 ストーカーは誰?の最後へ

プロローグ-1

私はある公立高校の二年生を受け持っております。
ある日…私は私のクラスの古賀祐子さんと言う一人の女子から相談したい事があると言われ、放課後の教室に残っていました。
この日は二学期の期末テストの一週間前という事もあり部活等で残っている生徒も殆どいませんでした。
「先生すみません…」
古賀祐子さんがノソノソと教室に入ってきました。
窓際に立っていた私の前で古賀祐子さんはその大柄の身体をモジモジとさせていました。
女子の中でも大柄の方に入る古賀祐子さんでしたが…その性格は至って内気で小心者、そして真面目でした。
容姿においてもあまり可愛いとは言えません。
顔のパーツは全てが大きく獅子舞の獅子を連想させる顔でした。
ヘアスタイルも何の変哲もないポニーテールでした。
ただ教師という立場から見ると…言葉は悪いのですが扱いやすい生徒でした。
「座って話しましょう」
私はそう言いながら窓際の一番前の席に座りました。
ここは田辺君の席です。
田辺君は真面目で勉強が出来て…容姿もかなりイケていました。
私もあと五つくらい若かったら…そんな事を考えさせてしまう生徒でした。
古賀祐子さんも静かに私の隣の席に腰を下ろしました。
偶然にもそこは古賀祐子さんの席でした。
「で…何かしら相談したい事って?」
私は出来る限り優しい微笑みを浮かべました。
「先生…私…ストーカーされているんです…」
古賀祐子さんの告白があまりのも衝撃的で…私はすぐに言葉がでませんでした。
だって…古賀祐子さんの容姿です…普通ならストーカーなんて考えられません。
でも普通じゃないから…ストーカーのか…
私は自分を落ち着かせると冷静に次の言葉を探しました。
古賀祐子さんの様子からは確かに切羽詰った感じは見て取れます。
「どんな事があったの?詳しく聞いていいかしら?」
私は古賀祐子さんから具体的な話を聞く事にしました。
「はい…」
古賀祐子さんは俯き気味に話し始めました。

古賀祐子の悩み――
彼が私に付き纏いだしたのは学年が変った頃でした。
私が学校から帰ってくると…帰り道の途中によく彼がいました。
最初のうちは偶然だと思ってたんですけど。

必ず居るんです。
そして話し掛けてくる訳でもなく。
少し離れてついて来るんです。
その頃からです。
ちょくちょくタンスの中の中の下着が一時的に紛失する様になったんです。

私の感想――
「ちょっと待って古賀さん」
私は今にも泣き出しそうな古賀さんの顔を覗き込みました。
にわかには信じられない話ですが…。
もし本当なら放っておく訳にもいきません。
ただ…。
「彼って誰のなの?」

古賀祐子の悩み――
私にまとわりついているのは…。
同じクラスの田辺君なんです。
田辺君は学校にいる時も変な目で私を見ているんです。

私の感想――
“あなたの思い過ごしに決まってるじゃない”
当然と言えば当然過ぎる私の第一印象でした。
ただ…あからさまにそんな態度を取る訳にもいかず。
「何かの間違いではないの?」
私は言葉を選びました。


ストーカーは誰?の最初へ ストーカーは誰? 0 ストーカーは誰? 2 ストーカーは誰?の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前