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今、逢いたい
【純愛 恋愛小説】

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今、逢いたい-2

船外活動。
そうだ…船外活動の時だ。
俺の宇宙船−フネ−の何処かで小さな爆発があったんだ。
俺の命綱は外れて…。
俺は流されていった。
フネは?フネはどうした?
みんな無事なのか?
いや…。
俺は深い闇に飲み込まれる前にフネが眩しく光るの見ていた。
フネが爆発したのを見た事を思いだした。

そして俺はどした?
深い闇に飲み込まれて…。
そうか…あの時、死という物がどういう物なのか。
自分が死ぬとはどういう事なのか知ったんだ。
暗い闇を漂う意識となって…。
肉体と言う形を持たない意識となって。
そして…俺と同じ様に暗闇を彷徨うこいつを発見したんだ。
こいつは傷ついた身体でたったひとりで青いホシを目指していたんだ。
誰もがこいつの帰還を絶望視する中。
こいつはひとり諦めずに青いホシを目指していた。
俺とこいつはその時、ひとつになったんだ。
そして俺はおまえの住む青いホシを目指して進んだんだ。
長い歳月を進んだんだ。

今、見えるよ。
おまえの住む青いホシが。
もうすぐだ。
俺はおまえを思い出していた。
今、逢いたい。

2010年6月14日…およそ7年の歳月を費やし惑星探査機はやぶさは地球に帰還した。


終了


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