**三人集まれば文殊のなんやかんや**-3
「HPを早く‥」
「どっどうしたらHP‥
きゃっ!!」
「こうしたらHP回復♪」
わわわ‥
これはいつぞやの光景‥
何でまた先輩に押し倒されてるの!??
「HPって日和ポイントだから日和に触ったら回復するんだよ。」
「なんですか!??そのポイント!!!」
意味がわからない!!
てか、この体制まずい!!
またキスされ‥‥
「おまえら‥人ん家のベッドでいちゃつくなんていい度胸してるなぁ‥」
「あっ‥」
「3秒いないに降りないと家から放り出す。」
「すいませんでした!!」
えぇっ!??
土下座、速っ!!
「ほら、日和も早く謝れ!!」
なんで私も!???
「‥すいませんでした‥」
「とにかくさ、二人とも危機感が足りないんだよ。だいたい日和ちゃんはあと少しでも遅かったら取り返しのつかないことになってたかもしれないし、その原因は晴輝の軽はずみな態度なんだからな」
「ごめんね‥ヒヨタン‥」
片桐先輩が菩薩のようです。こんな風に真面目に瀬戸先輩を叱れるのはこの人しかいないんだろうな。
瀬戸先輩、謝りながら私の膝を触らないでください。
「こんなことしようとする奴なんて、あの女以外いないだろうな。」
えっ?あの女?
「ゆっきー、あの女って‥
まさかあいつが?」
やっば、全然話についてけないや‥‥
「あいつならやりかねない」
「嘘だろ‥‥」
二人ともそれっきり黙ったままで、片桐先輩は難しい顔しながら腕をくんでて、瀬戸先輩は信じられないという顔をしていた。
少ししてから瀬戸先輩が小声で私を呼んだ。片桐先輩は考えこんだまま、うつむいている。
「ひより‥」
「はい?」
「あの女って誰?」
は?お前、知らないのに驚いてたのかよぉぉお!!!!
なんなの?!もう、ついていけないっ!!!!
「片桐先輩、この馬鹿が誰のことか理解してないみたいです。ついでに私も全く話が見えないんで説明してもらってもいいですか?」
「ひより!!!バカって俺?!最近冷たくない?!どんどん毒舌になってるんだけど!!」
そりゃ、なるわ。