告白リベンジマッチ-6
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――放課後になった。
私は、結局あれからずっと悩んでもまだ明確な答えが出せずにいた。
午後の授業もちっとも頭に入らず(まぁ普段からそんなに真面目じゃないけど)……吾妻がたまにこっちの方を向いたときは、変に意識してしまってわざと視線を逸らしてしまって、今の私絶対カンジ悪いよなぁ……なんて自己嫌悪に陥ってたり。
それでも授業中は直接話す事もないから、時間稼ぎができていたんだけど……。
(どうしよう。放課後に、なっちゃった……！)
さすがに告白に対して逃げ出したままで帰るなんてしたくないし、こういう大事な話はメールとかじゃなくて直接話したいし……この放課後が一番いいタイミングだろう。
だけどなんというか、こっちからは声をかけづらいっていうか……。
「水澄」
でもちゃんと話はしなきゃいけないし、でもやっぱりなんか恥ずかしいし……。
「おい、水澄」
「ひぅっ!?」
間近で聞こえた誰かが名前を呼ぶ声。
……って、吾妻!?
「あ、あ、話よね!?わわ分かってるわよっ！えっとあの……」
「……とりあえず落ち着け。テンパり過ぎだっつの」
うるさいやい。
呆れ顔の吾妻に内心でそう返すが、自分でも分かる程の動揺は隠しようもない。
「えと、その、私ね、……っていうかここで話すのもどうかとっ」
「落ち着け落ち着け。とりあえず話は後でいい。水澄について来てほしいトコがあるんだ」
「ついて来て……って学校のどこか？」
「いや、外」
外って……今から？
「いいけど……どこ行くの？」
「ついてくりゃ分かる。そんなに遠くないしな」
「……？」
えーっと……告白の返事をするのに外出する理由はよく分からないけど。ひょっとして他の用事？でもこのタイミングで？
「ほら、行くぞ」
「え？あ、ちょっと待ってっ」
悩んでるヒマもなく、吾妻はさっさと歩きだしていた。私はよく分からないまま慌てて後を追うのだった。