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絶交チョコミント
【青春 恋愛小説】

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告白リベンジマッチ-5

「一人でこんなとこにいるって事は……うまくいかなかったの?」
「……まぁ、そんなとこだな。多分」
「多分?」

不思議そうな顔の沖田に、さっきの結果だけ教えてやる。
聞き終えた沖田は目をパチクリさせて、

「へぇ……じゃあ返事は保留?」
「いや、それすら分からんのが現状だ」
「うーん……」

今度は何か考え始めた。
ちなみに狭と安良はまだ何やら言い争っている。

「たしかにテストの点数ではテメェのが上だけどな、本当の頭の良さってのはそこじゃねぇんだよ!」
「それについては否定しないけどな。安良、その『まだだ!まだ俺は負けてない!』みたいなセリフ雑魚キャラっぽくね?」
「誰が雑魚だコラ!」

……あいつらは楽しそうでいいなぁ。
ぼんやりそんな事を考えていると、沖田がまた口を開いた。

「今聞いた話とさっき見た水澄さんの様子を総合するとさ。もう一回呼び出して告白したとしても、水澄さんはまたパニックになっちゃう気がする」
「あぁ、それは俺も同感……」

水澄がたとえ何か考えてきたとしても、あの様子じゃ対面したらまた爆発する気がする。

「どうにかして緊張をほぐしてあげられたら、話もしやすいかもしれないんだけどね」
「……理屈は分かるけど、そう都合よくリラックスできそうな話題なんて……」

――いや待てよ?リラックス、か。要はいつもの水澄の調子に戻せばいいわけだよな。
あいつの性格的に、上手く緊張をほぐせそうなのは……アレならいけるか?

「……ダメ元でやってみるか」
「お?なんか浮かんだ?」
「ん、まぁな。やるだけやってみるわ」

俺は立ち上がり、まだわいわいやっている狭と安良に声をかける。

「おいお前ら。……さっきは三バカなんて言って悪かったな」
「お、吾妻。なんだようやく分かったか!」
「そうだろうそうだろう。この見るからに知性溢れる俺らが馬鹿なわけ……」

そんな二人の言葉に俺は頷いて、

「あぁ悪かった。沖田はまともだった」
「「俺らは!?」」



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