告白リベンジマッチ-12
「な、質問してもいいか?」
「ん?いいけど何?」
「いや、ずっと気になってたんだけど……さっき自転車乗ってたとき、『それはマズイ』とか言ってただろ?あれ何だったんだ?」
「え?」
記憶をたどる。
「……あ」
思い当たった。
そしてそのラブホテル街は、まさにこの横の通りにあるわけで。
瞬間、色々連想してしまって顔の温度が急上昇した。
「な、なな何でもないわよバカ吾妻っ!!」
「はぁ!?なんだそりゃ……」
呆れる吾妻にそっぽを向いて歩く。やっぱり赤い顔を見られるのは恥ずかしい。
なんなんだよ、とぶつぶつ言いながら隣を歩く吾妻に聞こえないように、
「……ばか創史」
こっそり口にしてみる。
「なんか言ったか……って、何ニヤけてんだ?」
「うっさい!」
――この新しい関係に慣れるには、まだまだ時間がかかりそうである。