第五話 和真最大の危機!? 前編-2
〈回想シーン〉
あれはまだ入学したての頃だ。
死に物狂いで勉強して入ったこの学校、入ったからには苦手な勉強も頑張ろうと思っていたんだが・・・。
〜〜授業中〜〜
黒板に書かれていく数字の羅列。
不可解な記号。
解読できない外来言語。
これらを見ていた和真は・・・。
(え〜!?なんじゃこりゃ!?あっれ〜!?中学とレベル違いすぎるじゃねーか!!)
〈現在〉
『・・・・・。』
スゴく可哀相なモノを見る目で和真を見る時羽と三輪。
「うわーん!!だって難しいもんは難しいんだよー!」
それに堪えきれず泣き出す和真。
それを見て、時羽と三輪が話あった結果・・・。
『勉強会をしよう!!』
ということで、放課後、和真の家にやってきた4名。
何故か途中で叶花が合流した。
叶花曰わく、「そ、そんな!?若い男女が密室に集まるなんて!?わ、私が監督者として同行します!!」らしい。
まぁ、なんやかんやで4人で勉強会が始まったのだが、
「和真君、それ真面目に日本語に訳したの・・・?」
「武藤ー。お前数学の才能無いわー。」
「ちょっと、武藤君!日本にこんな地名があると本気で思ってるの!?」
散々であった・・・。
とにかく勉強面では全体的にハイレベルなメンバーが集まっているのだが、それにしても酷い学力である和真は、しかし、たった一つだけ得意科目があった。
「国語だけエラく点数高いのね・・・。」
「こりゃ完全に国語で入学したなこいつ。」
「な、なかなかやるじゃない武藤君。私も負けてはいられないわね。」
といった感じに国語はかなり出来るようだ。
「え?だって日本語で書いてあるんだから、解けるに決まってんじゃん。」
アホの理論である。
そこで今後の方針としては、国語を軸に、後の教科は補助程度まで上げていくと決まった。