破滅-8
「すみません。この子です。あと一ヵ月で大丈夫ですか?」
「私の腕をなめないで欲しいわね」
「ではよろしくお願いします」
男性が信人を荷物のように肩に乗せると、信人は動けない体で精一杯の抵抗した。
「離せ!!なにすんだよ!!!」
「あらあら元気な坊やね。これはやり甲斐がありそうだわ」
二人は部屋を颯爽と出て行き、僕はベッドに腰掛けてまた泣いた。
蒼介に風呂場で体を洗ってもらっても
一緒にベッドに入って背中を撫でられても
いつまでもいつまでも
涙は止まらなかった