破滅-7
「オナニーして10分でいけたら解放してあげるよ」
罠だと思った。
こんな状況でいけるわけがない。
しかし信人はゲームを受けるしかなかった。
断っても得体の知れない罰は待ち受けているのだから。
信人のオナニーショーが始まってすぐ、僕は蒼介に背後から愛撫されて全身から淫らな空気を発していた。
それに触発されたのか信人の手が早くなっていく。
「じゃあ篠田にフェラしていかせてあげなよ実沙希。その方が早くいけるかもよ」
これはきっと命令だ。
僕は蒼介の目を見てそう確信した。
「ノブ・・・ごめん」
なぜか謝罪の言葉が出て、自分でも何で謝ったのかわからなかった。
信人の固くなったペニスを口に含んで舌を巻きつけるように扱くと、頭の上から苦しげな切ない声が聞こえてくる。
「や、やめ・・・はっ・・・あ」
お願い
ノブ
いって
僕の口に
精液出して
唾液をペニスに塗りつけて唇で扱くと、先走りのしょっぱい味が濃くなってきてもうすぐ終りが近いのがわかる。
もうすぐ
あともう少し
じゅっじゅっとペニスを出し入れする音が耳に響く。
「み、実沙希・・・ああ!」
信人が大きく喘いだ瞬間、僕の体はふわっと宙に浮いて信人が遠くに離れていった。
そしてその時が来た。
ピピピピピピピピ
「ああ!・・・・うっ、うう」
「あー惜しかったねー。あとほんの少し早かったら間に合ってたねー」
僕の体は蒼介に抱きかかえられていた。
僕の心ごと鷲掴みにして、もういくとわかった瞬間信人から引き剥がしたのだ。
こうなることはわかっていた。
あの「ごめん」はこうなることへの謝罪だったのかもしれない。
ペニスから流れ落ちる精液を床に零して肩で息をする信人の顔を見ながら、蒼介は誰かに電話をした。
すると勢いよく部屋のドアが開いて細くて小さい女性と筋肉質な大きな男性が入ってきて信人の前に立った。
「遅い!」
鼻息荒く腕組みをして女性が蒼介を睨む。