破滅-2
やめろ!
やめてくれ・・・
「うぐ!!うぐうう!!!」
俺は出せない声で叫んだ。
「ぐぼっ・・・ああぅ!!!はぁああ!!!」
ペニスを吐き出した実沙希の口からは、苦しさとはかけ離れた淫らな声が出ていて、もう俺の知っている実沙希はいなくなってしまったと実感した。
顔を真っ赤にして、涎と涙で顔はテカテカと光り、その涙で潤む瞳は相良だけしか見えていない。
再び実沙希の口に相良のペニスが埋め込まれ、今度は激しく腰を使って出し入れしだした。
「ぐえ・・・ぐ・・・・う・・・・うぐ・・・お・・・」
もはや人間の発するものとは思えない音が聞こえてくる。
実沙希をただの道具のように腰を使う相良に怒りを覚えて体が震えてきた。
そして相良が完全に実沙希の顔に覆いかぶさるように腰を押し入れると、相良は体をブルブルと痙攣させて動きを止めて大きく息を吐いた。
それにあわせて実沙希の体の動きも止まったが、同時に上を向いている実沙希のペニスから精液が飛び出していた。
あんなに激しいことされてのにいってる・・・
実沙希
あの頃の実沙希はどこいったんだよ
戻ってきてくれよ
実沙希
相良は実沙希から離れ、グッタリとして目をつぶったままの実沙希を縛っている縄を解き始めた。
縄を解かれている最中ピクリとも動かない実沙希に不安になってきた。
まさか死んだのか?
しかし、静かに上下する胸を確認してほっとしたのもつかの間、突然目の前が明るくなって視界が開ける。
暗いのに慣れてきた目に光が痛いくらいに入ってきて目を細めて周りを見渡すと、ラブホテルなんだと認識した。
相良が俺に近づいてくる。
「ううう!」
「やぁ篠田。どうだった?自分の好きな人が他の人にいやらしい声を上げさせられているのを見るのは」
ニヤニヤと不敵な笑みを浮かべて俺を見下ろす相良を、きつく睨みかえすと俺の顔に寄って今まで見た中で一番の冷たい目が突き刺さってきた。
「残念だったね。お前の実沙希はすでに俺のモノだ」
そして一番聞きたくて一番聞きたくない声が聞こえてきた。
「ノブ!!!!!!!!!!」