投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

【エッセイ/詩 その他小説】

雪の最初へ 雪 0 雪 2 雪の最後へ

-1

冬の横風に吹かれるだけで
なぎ倒されそうになる
原付を諦めたのは
外が異様に明るかったからだ。

知らないわけではないが
まず積もることのないものが
そこいらじゅうに
のべられている。

それだけで
身動きが取れなくなる。
あせるほどに真面目でもなく。
……どうしようかな、会社。

いろんなものが停滞して
意外に車通りの多い裏道も
さすがに
静まりかえっている。

子供だけは元気だ。
道の真ん中にぺたりとたおれこんで泣いた。
アホや。
ここは雪国じゃない。

少しはぎ取れば
土をのぞかせる
雪をかき寄せ
どろだるま。

たぶん
昼には消えるだろう。

アホや。
そう思いはしたものの
『雪』に捕らわれている私は
結構、子供とよい勝負だと思っている。


雪の最初へ 雪 0 雪 2 雪の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前