雑音-1
空間の叫びが耳にくる。
思わず耳を塞ぐ。
けれど指の隙間から邪魔が入る。
幾度も幾度も塞いでも追いかけてくる。
今度は頭の中で響いてくる。
いくら逃げても雑音から逃げられない。
自分の体内で音が鳴る。
目覚まし時計みたいにけたたましく、そして律儀に。そんな音じゃない。
綺麗な音だけあればいい。でも雑音がなければ綺麗な音も分からない。
雑音の役割はそれか?
世の中の音はせちがらい。耳障りなら音のない世界にせめていかせてよ。
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