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悔し涙が身に染みる……。
【レイプ 官能小説】

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悔し涙が身に染みる……。-2

「うぅ〜、しないと駄目?」
 宏美は困ったように忍を見るが、彼女はにっこりわらって「駄目」と言う。
 このサークルにしては珍しく真面目な様相の彼女。今日はバイト帰りの参加らしく、ジーパンにパーカーというラフな恰好。縁の厚い眼鏡をしているせいでかなり地味だが、それを取ればそれなりに魅力的という噂も漫画チックにささやかれている。
 一重の瞼に控えめな高さの鼻。唇は乾燥しやすいらすくリップクリームが手放せないらしく、ルージュは未だしたことが無い。化粧っ気もなく、至って純朴という言葉が似合うが、一方で垢抜けないとも言われている。
 ただ、特筆すべきはそのスタイル。
 今日はゆったりとしたパーカーを着ているのだが、それでもふっくらとした膨らみがあり、スカートからこぼれる足はラインをすらっと見せており、たまに背中を見せるときに、色白な肌が見え隠れして男の視線を誘う。ポテンシャルの高さが伺える。
「王様の命令は絶対だな……。ごめん、宏美ちゃん!」
 聡は渋い顔つきだが、背中の後ろではしっかりとこぶしを握り、他の男子に対して優越感に浸る。
「それじゃあ二分ね! 二分間抱き合うこと!」
「うん。それじゃあ石見君、優しくね……」
 そう言って宏美のほうから彼の胸に飛び込み、そっと両手を胸に添える。
「おお! やくとくやくとく!」
 それをからかう野次に宏美はみるみるうちに真っ赤になる。聡はというと彼女の背中の後ろで手を握ってはそれを離し、十秒迷った挙句、ぎゅっと繋ぐ。
「……んっ……」
 苦しそうに息をつく宏美に、周りは「うほぅ〜!」とさらに囃し立てる。
「おいおい、俺は王様の命令で仕方なくだな……」
 元気になる後輩を余裕の表情で宥める聡。だが、宏美は何かに気付いたらしく、はっとなって周りを見る。
「あ、あの……えっと……」
「ほ〜ら、宏美ちゃん! ぎゅっ!」
 聡もまたその変化に気付いているのだが、このときを逃すまいとばかりに彼女を強く抱きしめる。
 宏美はどうして良いのかわからず、時計を見ては「まだ?」と言う。
「ああん、熱烈ですね〜。私もそんなことされてみたいです〜」
 一年の糸川奈々子は胸を抱きしめるようにして肩を抱き、くねくねと身体をうごめかす。
 ブラウンのミニスカートに身体のラインを隠さないハイネックの黒のセーター。胸元の膨らみ具合に預けるようなペンダントはハートの形のイミテーション。すらっと細長い腕は先ほどからカクテルを離さず、ほんのりと頬を朱に染める。
 可愛らしいまん丸の瞳に睫がカールしている。鼻はやや控えめだが、卵型の顔立ちには丁度良い高さ。唇にはルージュが引かれているが、グラスに付着しているせいで、地の赤が見える。
「それなら次は奈々子を指名したげる」
 忍はカクテル片手に嬉しそうに言うので、奈々子は「先輩こそ、もっとエッチな命令させますから」と返す。
「うぅ……」
 その様子を苦々しく見つめるのは幸一。宏美には悪いが、彼女でよかった。もしこれが志保だとしたら、自分はどうしていただろうか? 考えたくない事柄に幸一は早く時が過ぎるのを願っていた。
「は〜い、終了!」
 忍の合図に宏美は突き飛ばすかのようにして身を離す。
 彼女は真っ赤な顔をして「もう、最低だよ」と呟いているが、その理由はおそらく聡のこんもりとした股間が原因だろう。ゆるいサイズのスラックスは息子さんを奔放に育てたいらしい。
「それじゃあ次! 王様だ〜れだ!」
 再び抽選が始まるが、今度は三年の棚橋和志が手を挙げる。
「ふっふっふ、俺の番か……。そんじゃま、かる〜く、一番と六番が……」
 彼もまた周囲を見回す。反応したのは一年の氏家佐奈と二年の藤原悠馬。


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