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悔し涙が身に染みる……。
【レイプ 官能小説】

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悔し涙が身に染みる……。-16

「どうしたのかな? かな?」
 わざわざ幸一の視界に入りながらニコニコと微笑む彼女。だが手は容赦が無く、射精し始めたそれを乱暴に弄る。
 ズボンの中で精液がほとばしる。グレーのデニムにじんわりと染みが滲み、青臭い臭いがしだす。
「うふふ……。じゃあ、特別に許可します……」
「あ、ありがとうございます……」
 チャックから手を取り出す忍。その指先には白い濁った粘液がまとわりついていたが、直ぐにちゅぱっと口に含み、証拠を隠滅するので、周囲はかろうじて気付いていない様子。
「次は幸一君だね? なんにする?」
「それじゃあ……、そうだ、トイレ行って来ます」
 彼としては一刻も早くデニムの中の惨状をどうにかしたい。
「それが命令?」
「ええ、自分に対するっていうか……、まあそんな感じでお願いします」
「それじゃ駄目だよ。そうねえ、誰かについてきてもらうとかなら良いかな?」
 食い下がる忍に幸一はしばし沈黙して考える。この状況で指名できるのはだれだろう?
 奈々子。先ほどのこともあり、連れにくい。
 栄治。先ほど外に行った佐奈と顔を合わせるのはまずい。
 志保を付き添わせるのがベストだが、デニムの中の事を知られるのはまずい。
 困った顔をする幸一に対し、志保が目配せしてきたのが見えた。
「それじゃあ志保ちゃんで……」
「そ。それじゃあ志保ちゃん行ってらっしゃい」
「はい」
 志保は短く応えると、そそくさと部屋を出た。
 命令した側の幸一は、それに続くわけだが……。

 無言のまま廊下を歩く志保。彼女はトイレの前でようやく振り返り、口を開く。
「佐奈ちゃんのこと心配だから見てくるね」
「あ、ああ……」
 彼女は部屋を出る口実が欲しかったのだろう。たとえトイレに行くだけにせよ、もしおかしな命令をされては不都合があると考えたのかもしれない。
「じゃあ、あとは勝手に戻るから……」
 そう言うと彼女はさっさとフロントのほうへと行く。
 幸一はふぅとため息を着き、男子便所へと向かう。
 まずは個室に入り、トイレットペーパーで股間を拭う。
 数回の手コキで射精してしまったのは情けないこと。だが、その前に奈々子のマンコに直接挿入していたことを考えると無理も無い。
 彼は今日に至るまで童貞であった。初めては好きな人という操を立てていたわけではなく、単純に縁がなかっただけのこと。だが、それも奈々子のイタズラで奪われ、さらに忍の手によって果たされた。
 ――すごかったなぁ……。奈々子ちゃんの……。
 にゅるっとした感覚。狭い入り口とざらざらした膣壁。締め付けるように密着して、少し動かれるだけでも、全身が痙攣する痺れが生まれる。
 声を出さないように食いしばり、陰茎を強く意識した。
 他のメンバーに気付かれただろうか? おそらく達郎は気付いていたのかもしれない。
 自分と奈々子の不自然な態度に。
 問題は志保。彼女がそのことに気付いていたのかが重要。
 まだ告白こそしていないが、もし気付かれていたとなれば、ゲームの延長でセックスをする軽い男と思われてしまう。それだけは避けたい。

 そんなことを考えながら、大方をふき取った幸一。水を流して立ち去ることにした……。


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