無数の視線-3
Side/M
僕は何も聞かされないまま、蒼介の車に乗り込んだ。
初めて乗る蒼介の車。
僕がいつも乗る家の乗用車とは広さも乗り心地も段違いに良い。
ふかふかの座席が何も履いていないお尻に心地よく触る。
緑が生い茂る山道をどんどん登っていく。
開いた窓からは涼しい風が入ってきた。
どこまでいくんだろう・・・
こんな山奥で
なにを
されるんだろう
不安と期待が交差する中、小さな家の前で車が止まった。
そこには数台の車と男の人たちが数名立ってタバコを吸っている。
「着いたよ。今日はね実沙希の撮影会なんだ。ちゃんとしたカメラマンがたくさんくるから良い顔をするんだよ」
撮影会!!
僕のことを写真に撮るの?!
そんな・・・
写真苦手なのに・・・
それにこんな格好してるし
普段からあまり写真は得意な方ではないので、一気に不安になる。
そんな不安を察知したのか、蒼介は穏やかにフォローしてくる。
蒼介さんが望むなら
僕は蒼介のためなら何でもすると誓ったんだ。
意を決して家に入った。
そこには真っ白な部屋に天蓋つきのベッドと、素人の僕にはどうやって使うのかわからない撮影機材がたくさん置いてあった。
中にはすでにたくさんの人が忙しそうに準備をしていた。
こんな中でやるんだ・・・
ちゃんとできるかなぁ
また不安がよぎる。
すると蒼介は僕を部屋の隅へと連れていった。
僕は壁を背にして立ち、蒼介の影が僕に覆いかぶさる。
「落ち着いて。深呼吸するんだ」
すー、ふー・・・
何度か大きく深呼吸するとふわっと蒼介の手が背後に回った。
「緊張が解ける魔法を掛けてあげるよ」
「んっ!やぁっ!!」
蒼介はスカートの中にすばやく手を入れると、僕のお尻の割れ目に指を滑らせる。
「力を抜いて」
「んん・・・んんんん!!!」
指がお尻の穴に奥まで入りこんでそこに何かを置いていった。
背の大きな蒼介に隠れて僕が何をされているかは向こうからは見えないだろう。
それでも他の人いるところで卑猥なことをしていると考えてしまうと、僕の体はじんわりといやらしい空気に包まれていく。
先ほどより更に人が増えてがやがやと騒がしくなってくると、蒼介はパンパンと手を叩いて前に出た。
みんないっせいに蒼介の方に注目する。