痛みと快感の狭間-1
◇痛みと快感の狭間
Side/S
「次の休みは前の日から泊まりにしてそのまま一緒に買い物に行こうか」
僕は休みの前日に実沙希を呼び出した。
それもちょうど帰宅ラッシュの時間帯に合わせて待ち合わせをし、一番混む電車に乗り込んだ。
乗車率200%の電車内は体を動かす隙間もないくらいにすし詰め状態だ。
僕の胸元には実沙希の顔が埋もれている。
その表情がどこか色っぽくほんのり赤い。
「うっ・・・ん・・・」
時折鼻にかかった甘い声が漏れて、僕の服をぎゅっと掴んで必死に何かに耐えていた。
実沙希を挟んで僕の正面に立っている五十代くらいのサラリーマンが実沙希に何をしているのかわかっていた。
ホームで並んでいる時から可愛らしいロリータ服の実沙希にさりげなく近づいてきているのに気付いた。
電車に乗り込むと案の定ぴったりと実沙希にくっついてしばらくすると、実沙希が僕に助けを求めるように視線を送ってくる。
僕は気付かないそぶりをしながらそのオヤジを観察する。
するとびっくりしたように眉が上がった。
どうやら実沙希が男だということに気がついたのだろう。
しかも下着はつけていない。
そうとわかったとたん気持ち悪くにやっと笑い、実沙希に総攻撃を開始したようだ。
「あっ!・・・うう・・・・・・ううううう!」
実沙希から声が漏れる。
僕は咄嗟に実沙希の頭を抱え込んだ。
服を掴む実沙希の手に力が入る。
「ふぅ・・・ふぅ・・・ん、んんん」
シャツ越しに熱い息が伝わってくる。
スカートの上からでもわかるくらい硬くなった実沙希のペニスを電車の揺れに併せて体で擦ると限界が近そうな表情で僕を見上げてきた。
僕はゆっくりと小さく首を横に振る。
目をきつくつぶって必死に耐えている実沙希。
いってしまうの?
いったらお仕置きだよ
それともわざといかせてお仕置きしてやろうか
いや
もっと実沙希のいじらしく耐える顔を見ていたい
色んな葛藤の末、なんとか堪えて目的の駅に到着した。
実沙希よりも自分の方がいってしまいそうだった。
よろよろと足元のおぼつかない実沙希を支えながらいつものホテルへと向かった。
すっかり見慣れた部屋に入り、実沙希は服を脱いで宣誓のポーズを取って誓いを立てる。
それだけでもう息が上がり今にも射精してしまいそうな顔をしていた。