痛みと快感の狭間-4
「うっ・・・く・・・・あふ」
許しを請うように蒼介を見上げると今度は蒼介と目が会い緩やかに否定された。
蒼介は自分が今なにをされているのか全てわかっていたのだ。
わかっていてわざと!
あああ
ひどい
助けて・・・
いっちゃう!
もう限界という寸前、電車が止まり攻めていた指も遠のいていった。
ほっと肩を撫で下ろすが、中途半端に止められた高ぶりに翻弄されて上手く歩けずに蒼介に支えられながらホテルへと入った。
部屋に入って当たり前のように蒼介に対して誓いの言葉を言い、まだ慣れない態勢から解放されると、正面に足を組んで座っている蒼介の表情がすごく冷たく感じられた。
「実沙希は気持ちいいことしてもらえるなら何でもいいんだね」
さきほど電車の中で痴漢に感じてしまったことをなじられ、その氷のような視線と言葉がが僕の胸に突き刺さってじくじくと痛み出す。
初めて蒼介の怒った顔を見た気がした。
怒りは激しいものよりも静かな方が恐ろしいということを肌で感じた瞬間だった。
僕を責める様に冷たい視線で言う蒼介になぜかぎゅっと胸が締め付けられた。
「そんな節操無しの実沙希にはお仕置きだね」
お仕置き!
いやだ!!
お仕置きは・・・!
思わず拒否の言葉が出てしまい、さらに蒼介の怒りを買ってしまう。
僕は怖くて怖くて震えながら服を着て蒼介の前に四つん這いになった。
勢いをつけてスカートをめくられると、蒼介の怒りのような冷たい風がすーっとお尻に通ってよけいに震えが止まらない。
僕は泣きながらお願いの言葉を言うと、少し間があってから突然切り裂くような痛みがお尻に走った。
「きゃぁぁぁ!」
小さい頃に一度だけ母親にお尻を叩かれたことがあったが、そんなものは非にならないほどの強烈な痛みとジンジンとした熱さがお尻に広がる。
「ほら。数えなさい。数えないとまた最初からだよ」
「あああ・・・うう、いち・・・・」
言い終わるか終わらないか位の早さで次の手が飛んできた。
「きゃあ!ああああ!!・・いた・・・に・・・い」
手が振り下ろされるたびに、ちかちかと目の前に火花が散ったようになり、お尻が叩かれる音がさらに痛みを増幅させていく。