想い人-1
騒がしい雑踏の中にいた。
でも心は空虚感でいっぱいで何の音色も奏でない。
虚しさと一抹の寂しさ。
その暗闇を埋めるようにクラブで踊りまくる。
一気に心はカサカサになる。
体を重ねても心が軽くふわふわと遠い空へ駆けていく。
同じ空を仰いだ。
ふいに涙が溢れた。
想い人にどんどん離れてく自分。
まっすぐな一本道。
あの時あの人と願った道。
手が届かない。
きれいな生き方をしているあなたに近づきたいのに、遠ざかることばかりしている。
今は、笑顔でさよなら。