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襖の向こう
【父娘相姦 官能小説】

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襖の向こう-1

家の前で、小夜(さよ)は眉間に皺を作りながら立ち尽くしていた。
間もなく冬を迎える風は乾いて冷たく、顔を容赦なく撫で付けてくる。

手を擦り合わせて寒さを凌いでいるが、制服の襟元から擦り抜ける寒さに筋肉が強ばってしまう。

何が、今日は秋の初めに戻った様な暖かさだ、と登校前に見た天気予報を恨んだ。
すっかり信じてマフラーを置いてきた事と、風で髪がぱさつく事が小夜を苛立たせた。

(早く帰ってご飯の仕度しなきゃ、でも・・・絶対¨してる¨だろうし・・・)

小夜は、玄関の向こうで起こっているであろう出来事を思い浮かべた。
胃袋が締め付けられて酸っぱいものが込み上げ、思わず口元を押さえてしまう。

慌てて妄想を振り払い、ポケットから鍵を取り出した。
深呼吸して玄関に近づき、鍵を差し込む。回すと鍵穴は緩くなっていた。

(何考えてんの?!もし、あれの途中で誰か来たらどうすんのよ。ったく、二人とも揃っていい加減なんだから)

本当なら気付かれない様に忍び足で、自分の部屋まで行くつもりだった。
だが流石に不用心な行動を見過ごす訳にもいかず、小夜は注意をする事に決めた。

いつもの¨仕事場¨だろうと、冷えた廊下を進んでいく。


「はあああぁんっ!!もう、らめぇぇぇ、いっちゃう!へんになっちゃうよぉぉぉぉぉぉ!!」


突然、襖を突き破りそうな甲高い叫びが小夜の耳を貫いた。
声がしたのは何歩か進んだ先にある¨仕事場¨からだ。

数十秒もしないうちに襖が突然開いて、中から女の子が飛び出してきた。

「ごめん、すぐ戻るから。ちょっとだけ待ってて」

何も身につけておらず生まれたままの姿で、股間を押さえながら小走りで近づいてくる。
腕のせいで形が歪んだ豊かな乳房が目につき、小夜は心の中で舌打ちしそうになった。


「あ、お帰りなさいお姉ちゃん。今日は早いんだね。髪ボサボサだよ」

小夜のひとつ下の妹、怜(れい)。
細身の姉とは違い、わずかに動くだけで軽く波打つ程度の脂肪が全身に付いていた。
黒目がちの円らな瞳に丸い鼻の顔は犬に似ており、見る者に幼いという印象を与える。
切れ長の大きな瞳に、殆ど肉のついていない窪んだ頬に細い顎の、黙っていると不機嫌そうにも見える顔立ちの小夜とは違っていた。
髪の色も小夜とは全く違う派手な金色のショートだったが、童顔のせいか可愛らしく見えた。




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