オカシな関係3-9
「ふふふ。アンタの誕生日なのに、私がもらってばっかりね」
「俺?俺は今日は天にも昇るってヤツだもん。十分です。ごちそうさま」
笑い合ってキスをした。
俺は箱から指輪を抜き、美佳ちゃんの左手を持ち上げた。
「でも、そうだな。一つもらっちゃおっかなー」
手のひらにのった彼女の薬指を俺の人差し指で押し上げてくちびるでそっと触れた。
「この指、俺にちょうだいね。りざーぶ。お仕事中は外してもいーよ、トラブりそうだからね」
そういって指輪を嵌めた。
美佳ちゃんの仕事は理解してる。
店はおばさんが仕切ってるから大丈夫そうだけど、わざわざ厄介を呼び込むことはない。
「うん。これ、大事にする…」
美佳ちゃんが嬉しそうに微笑んだ。
P.S.
残念ながら子供はできてなかった。
今度はハネムーンベイビィをめざそうと思ってる。
fin.