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オカシな関係
【コメディ 官能小説】

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オカシな関係3-4

「大丈夫だね。ね?俺にキスして。さわって。俺、じっとしてる。動かないでいるから。それなら怖くないよね」

美佳ちゃんの顔がゆっくりとこちらを向いた。
不安そうな表情。

俺は笑って美佳ちゃんの綺麗な瞳を見つめた。

「大好きだよ。ね、キスして……」

ゆっくりと美佳ちゃんの顔が近づいて俺の胸に手が触れた。
軽く押すようにして美佳ちゃんが懐に入ってくる。

まだ不安をそうな顔をしてたけど、俺はニッと口角を上げて笑ってから眼を閉じた。

「ん…」

やんわりと、押しつけてくるくちびるは少し震えていた。
くちびるを離した美佳ちゃんは、上目遣いで『これでいい?』とばかりにやはり不安そうに俺を見つめる。

うわー。やばいよ、その顔。

「…もっとちょうだい」

そういったら、また顔が近づいた。
何度も何度も啄むようにくれた。

俺の胸に置いた美佳ちゃんの手かずるり、と下へ滑り、掴まれた。

「ひゃっ、やだ。ご、ごめん…」

びっくりした表情で手を引いた。というか、両手をあげてホールドアップ状態。
そのせいでバランスを欠いた美佳ちゃんはさらに俺と密着した。
胸があたってすごく熱くて柔らかい。

あっという間に赤く染まっていく。
あわてふためいて俺から離れようとする。

「いーの。美佳ちゃんがトラウマ持ってなかったら是非お願いしたいところ。コイツ、別人格だしさ、暴走するかもだからイジメないでやってくれる?」

この状況下でコイツにおとなしくしてろってのが無理っちゃ無理だけどね。

「えー…お願いって…」

眉をひそめて困った顔。さっきまでの不安な顔とは少し変わってくる。
あんまり可愛いものだから頬にくちづける。

「かわいい」
「涼ちゃん…」

美佳ちゃんは目を見開き俺を見た。
笑ったら、細めた目の端から涙がこぼれた。
ああ、美佳ちゃんが笑ってる。もう、それだけでも進歩。

美佳ちゃんがくちびるを寄せて俺を抱き締める。
おっと。積極的。
でも、震えてない。
柔らかな身体を押しつけるようにしてくる。

俺ってちゃんと愛されてるじゃん?

「涼ちゃん、ありがと」

俺はうれしくなって、そっと背中を抱き締める。

「じっとしてるんじゃなかったの?」

でも、その目は笑ってる。震えてない。大丈夫だったらしい。
初めて触れる美佳ちゃんの吸い付くような肌の感触。


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