オカシな関係3-2
店を閉めて、片付けて二階に上がる。
俺の誕生日。
なんだか追いつめそうでなにも訊いてない。
約束もしていない。
いつも通り、菓子を渡して撤収した。
部屋に入ると俺のベッドの上に美佳ちゃんがいた。
「えへへ」
毛布を纏ってちょこんと座っていた。
「あれ?仕事は?」
「んとね、今日は遅れるって言ってあるの。9時までには入るよ」
これは?
一応据え膳だよなあ。
2時間ご休憩?
頭の中におかしな単語が浮かぶ。
ベッドの縁に腰を掛けると、美佳ちゃんが寄り添ってきた。
「あのね。最初っから服脱いじゃったらビクビクしないでもいいかもって、ね」
そう。
キスしても、抱きしめても、服の上からなら、その豊満な胸に触っても大丈夫になってはきてんだよね。
でも、服に手をかけるとダメ。
ガチガチ震えだしてしまう。
「無理しなくていいのに」
毛布にくるまった美佳ちゃんを抱いて柔らかなくちびるを味わった。
少し湿った髪。俺と同じシャンプーの匂い。
この毛布の下は。そう考えただけでウズウズしてしまう。
「だめよ。このままアンタに甘えてたら…」
俺は再び彼女の口を塞いで、身体を倒した。
このまま喋らせておくと彼女は自分で自分を追いつめそうな気がして。
でも、欲しい。
「ん…」
柔らかな舌を絡めてくる。
キスをしながら、毛布をめくった。
「あっ…」
ビクリと身体が震え、それが止まらなくなってきた。
俺は頭を上げた。
美佳ちゃんの身体はそれはそれは美しかった。
でも、目を固く閉じ、手を握り込み歯を鳴らしながら震えていた。