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終焉〜魔王の終焉
【エッセイ/詩 その他小説】

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終焉〜魔王の終焉-4

男は人々に絶望しました

私は勇者だ。勇者のはずだ

なのに、なぜあいつらは私を魔王と呼ぶのだ

男は魔王の城へと引き返しました

すると、たくさんのモンスターが男を待っていました

その中から、ひとの言葉を話せるモンスターが男の前にたちます





あなたこそ、新たな私たちの主だ

さあ、なんなりと私たちに命じてください





魔王が現れました

男の頭に、声が聞こえました





魔王は、空を飛ぶ竜に命じます

私の故郷へ連れていってくれ

魔王は竜の背に乗ると、故郷へと向かいました





故郷に着いた魔王は、恋人の下へと向かいました

彼女なら、私を勇者と言ってくれる

魔王は恋人を見つけました

恋人は、顔をひきつらせ、叫びました




貴方が魔王か。私の恋人を返して





魔王は問いました

私は勇者だろう。と

恋人は返しました

いいえ、あなたは勇者なんかではない

貴方は魔王だ。私の恋人を返して





魔王は村から逃げ出しました

逃げ出す途中、川の水面に自分の顔が映ります

そこには、魔王を倒すために出発したときとはまるで違う顔つきになっていました




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