終焉〜魔王の終焉-3
モンスターを倒し
モンスターを倒し
モンスターを倒し
モンスターを倒し
老人を倒し
勇者は剣を止めました
周りは、傷付いたモンスターの山
そして足下には自分が貫いた老人が倒れていました
ああ、なんということを
勇者は老人を抱きかかえ、必死に声をかけます
老人は閉じていた目を開け、勇者の顔を見ると、一言呟きました
私は魔王ではない、私は勇者だ
老人は、そこで死んでしまいました
魔王はいなくなりました
どこかから、そんな声が聞こえた気がしました
勇者は、城を後にしました
身も心も疲れ果てた勇者は、近くの村で宿を借りることにしました
村に入ると、村人達は勇者を見るなり顔を恐怖に歪めます
ある者は逃げ出し、ある者は家に隠れ、ある者は腰を抜かしています
誰かが声をあげます
魔王だ、魔王が来たぞ
村人達は武器を手に取り、少年に襲いかかります
何故でしょう、少年は無意識に剣を取りました
村人を切り
村人を切り
村人を切り
村人を切り
村人を切りました
勇者はいなくなりました
何処かから声が聞こえます