終焉〜魔王の終焉-2
ついに、長い旅の果てに勇者は魔王の城へと辿り着きました
城にいたモンスター達は、勇者の顔を見ると慌てて姿を隠します
勇者は不思議な気分でしたが、魔王のいる部屋へと歩を進めます
勇者は、高揚とした気分になっていました
魔王はモンスターを統べる者
ならばどのモンスターよりも強いに違いない
どんな化物か。竜か、虎か、はたまた悪魔か
だが、魔王を倒せば、私が一番強いのだ
そして、大きな扉を押し開けて、ついに勇者は魔王と対峙しました
ですが
そこにいたのは古い兜と鎧を着込み、こちらに剣をかざす老人だけでした
勇者は困惑しました
この人も魔王を倒しに来たのだろうか
老人は、かすれた声を精一杯張り上げます
貴様も私を魔王と呼ぶか
気が付くと、老人の周りにはたくさんのモンスターが集まっています
その全てが、体を震わせながらも勇者に襲いかかってきます
勇者は剣を取りました