最終回『真実のアイはいつもひとつ。』-1
『タガが外れる』とは、まさにこういう状態のことをいうのだろう・・・
結局あれから、なしくずし的にイケナイ遊びを繰り返している俺たちは、ヒマとチャンスさえあれば、ひっつき虫のようにくっついてヤリまくっていたのだった。
「ぅわっ?!」
どんだけスキモンなんだよ、コイツは!
正常位でハメていたら、まぁが俺の腰に脚を絡めてきやがった・・。
これで俺はまぁから簡単には逃げ出すことが出来なくなってしまった。
そう。現場はなんと学校だった・・。
「えっ、ココで?!」
―― えぇっ?!
と、どこぞのマスオさんのような驚き方で、男の俺の方が正直、焦ってしまっていた・・。
「こっち・・」
まぁに手を引かれて、奥の方にある目立たない物置に連れ込まれる。
・・・俺はこんな場所、知らなかった。
「おまえ、なんでこんなとこ知ってるんや?」
俺の問いかけに笑うだけのまぁ。
―― もしかして、前にも使ったことあるとか?
なんて、ちょっと不安になったりした。
・・しかし、こーゆートコでやるっていうのは、ウワサには聞いていましたが、スリルありすぎ。
ってか、ちょっとヤミツキになりそーで俺、恐いデス。
それをかわきりに俺たちは、調子にのってヤリまくった。
放課後の教室でやった。
定番の体育館倉庫でもやってみた。
トイレは、・・まぁが嫌がったのでさすがにやらなかったけど、屋上・非常階段なんかでも、考え得るかぎりのところでやりまくった。
・・・毎回、頑張るよなぁ、俺。
『コトのあとに元気なのは女ばかり』
なんていうけれど、俺の場合もご他聞に漏れず・・、
―― けっこう、いっぱいいっぱいデス。
青い春、だよなぁ。
まさか、この俺にこんな日々が訪れるとは・・・、
しかし。しかしだっ、
流されまくってヤッてしまっている俺が言える立場やないなんてことは、重々承知しているんだが・・
―― まぁ、頼むから自分のことを大切にしてくれ!
そして、そうこうしているうちに・・、ある日、唐突にまぁが告られた。
「えへへ〜。しゅーちゃん、あたし告られちゃったよー」
―― って、ナニ嬉しそうに頬を染めて俺に報告しとんのやーっ!
たしかに、最近のまぁは俺なんかとしまくっているせいかどうかは知らないが、なんだかただならぬ色気というか、フェロモンがダダ漏れのダダ流れになっていたかもしれない・・。