投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

やさぐれ娘は屋上で笑う
【学園物 恋愛小説】

やさぐれ娘は屋上で笑うの最初へ やさぐれ娘は屋上で笑う 20 やさぐれ娘は屋上で笑う 22 やさぐれ娘は屋上で笑うの最後へ

#01  邂逅-21

「……んだよ、ったく。なにが可笑しいんだよ?」

「秘密だ。それよりも、もう一時前だね。昼飯を食べ損なったよ」

「ちっ――なら、午後の授業はフケようぜ?昨日の礼代わりにおごってやる」

「っ……」



岐島は文章表現ではなく、本当に鳩が豆鉄砲っを喰らったような顔をした。

……?変なことを言ったか?



「なんだよ、その顔は?」

「いや……。そうだね。どうせ、古典、英語だ。あの程度の授業なら俺には必要がないから、ご馳走になるとしよう」

「また、おまえは平然と……ぷっ!くくっ、うっぜ……くくくっ――」



表情一つ変えずに傲岸不遜にサボることを決めた優等生に思わず、笑いが漏れた。

首を傾げる岐島も私をしばらく見つめたのち、ふっ、と微笑んだ。

私はポンポンと岐島の肩を叩く。



「……おまえ、案外、良いヤツだよなぁ?」

「そうだよ。なんだ、知らなかったのかい?」

「くふっ、はははははっ……バ〜カ!」





これが――まぁ、私とこの奇妙な同級生、岐島仙山との出逢いだった。



つづくっ!


やさぐれ娘は屋上で笑うの最初へ やさぐれ娘は屋上で笑う 20 やさぐれ娘は屋上で笑う 22 やさぐれ娘は屋上で笑うの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前