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〈蠢く瞳〉
【鬼畜 官能小説】

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〈蠢く瞳・其の三〉-5

田尻『……せっかくだから、皆さんにコレを見せますか……本当なら“選考”の時に見せる筈でしたが……』

有海「ひっ……な、何よ離し……」


胡坐をかいて寝転がる有海を、男達は夏帆の股間の下に座らせ、身体をモニターへと向けさせた。
夏帆の股間から発せられる異臭が、有海の鼻腔にへばり付く。
それは有海の嗅いだ事のない臭い……なんとも形容し難い淫らな牝の芳香だ。


勿体振って取り出された輝く円盤が、室内に置かれていたDVDプレーヤーに吸い込まれ、そしてモニターに砂嵐が浮かび上がり、やがて何かが映り始めた。
男達は興味津々に、有海と夏帆は怪訝そうな表情で、そのモニターに視線を向けた。


『ん?これは部室の中ですかな…?』

『あ、有海ちゃんも居ますな……』


それは紛れも無く盗撮映像だった。
いつもの部員達が、有海も夏帆も、何も知らずに制服を脱いでジャージに着替えている。


有海「と、盗撮……最低……最低よ田尻先生!!」


キッと田尻を睨み、声を荒げて叫んだ。
ニュースで見た、教師による淫行事件。
どこか遠くでの出来事であり、自分には関係無いと思っていた事が、今、目の前に突き付けられている……ようやくにして、有海は現実として受け止め、田尻と男達に怒りの感情を起こし、夏帆の悲しみと悔しさに身体を震わせた。


田尻『………フン』


口元を歪め、少し目尻を下げた表情で、田尻は二人を見つめた。
裏の顔……いや、本当の姿が現れ始めた。

モニターの映像は流れ続け、一人で部室に篭る有海の姿だけになり、やがて夏帆が駆け込んできた。



有海{…夏帆だけは特別……好き}

有海・夏帆「!!!!」


部屋の中は、笑い交じりの溜め息が漏れた。
誰も想像してなかった美少女二人の《秘め事》は、あっさりと男達に知られる事となった。


夏帆{先輩…ありがとう……}

有海「ちょっと止めてよ!!他人の……こんな……」


純粋に惹かれ合う二人の姿は、男達の見世物にされて笑われた。
ぎこちない動作、気恥ずかしい台詞……所詮は子供の戯れ事、大人の観賞に耐えられるはずもない。


有海{夏帆を誰にも負けない選手にしてあげる…}

『おお!これは大きく出ましたな!!田尻先生も形無しですなぁ』

有海「な、何よ!!何よぉ!!」


顔を真っ赤にし、有海は男達に抗ってみせた。
未熟であっても、真剣な恋愛には変わりない。
笑われる要素など一つも無いはずだ。
それでも男達は言葉の一つ一つを馬鹿にし、二人の言動をせせら笑う……男達の茶化す姿は、どちらが子供か分からないくらいだ。



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