第二話――魔人と聖人と聖女の王国-42
「あっ、はぁ、うふぅ……むぁ、うんっ、んんあっ……」
ぐちゅ、じゅ、ぷ……じゅじゅ、ちゅ……
室内にアリスの嬌声と淫猥な粘体温が木霊する。
――唐突に隣は誰だったか、と気になってしまったが、すでに時遅し、だ。
まぁ、コレだけの豪奢な部屋だ、防音の一つもしていることだろう。
…………と、信じたい。
そうだ!なにせ、隣はよりにもよってエレナ姫の部屋だったっ!
主君の耳に(本当の意味で)入ることにアリスは危機感を覚えた。
しかし、同時に妙に精神が高揚している。
なんだか、エレナ姫に聞かれているかもしれないと思った瞬間、さらなる愛液が内股を濡らした。
――羞恥に悶えるとは……いよいよ、変態だな。
アリスはあまりの羞恥心に逆にもう、どうだってよくなってしまった。
どうにでもなれ、といった気分だ。
――そうだ。自分の目の前にパスクがいる。
それだけで充分だ。他になにがいるというのだ!
「ぱ、パスク!むぅぁ、んちゅ――んんっ〜〜っ!」
アリスは貪るようにパスクの頭部を抱え、接吻をかました。
それでも腰にピストンは休まず続ける。
――というか、無意識のうちに若干、激しくなってしまった。
「んっ、ちゅ、ぷぅ、じゅる……れろ、んむぅ……ふぅ、んむぅ……」
貪欲にパスクの口内を蹂躙し、ソレとは逆に膣内をパスクに蹂躙される。
上も下もドロドロだ。
なにが、なんだかわからない。