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枯れ落ちる葉、朱に染まる紅葉
【レイプ 官能小説】

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枯れ落ちる葉、朱に染まる紅葉-6

**――**

「先輩の家はどっちですか?」
「えっと、次のところを左で、まっすぐいって右……」
 入り組んだ町並みを行くのは一苦労。おまけに目印になりそうなものも無く、酔いで思考がゆるくなっている武彦は、帰り道を覚えられるか微妙だった。
「なんだか、すごい迷路みたいなとこですね……」
「そうよ。なんでこんな町並みなんだろうね……」
 けらけら笑う良子は彼の背中にいる。
 先ほどまではしっかり歩いていたのだが、武彦が携帯で紀一と話しをしていると、再びしゃがみこんでいたのだ。
 仕方なく彼女をおぶるも、これが意外に軽く、それどころかむちむちのお尻に触り放題、胸を押し付けられると特権付で、正直役得としか思えない。
 俄然やる気を出している下半身とふらつく足元のおかげであまり歩が進まず、また迷路のような町並みのおかげですっかり方向音痴になっていたのだ。
「ああ、そこ、そこの二階が私のアパートだよ、三号室ね」
「はいはい……」
 おんぶしたまま階段を上るのは億劫だが、それでも女の感触を楽しめなくなることを考えると、不思議と力がわいてくる。
 武彦は慎重に階段を上がり、三号室の前までやってきてから彼女をおろす。
「ありがと……ふぁーあ、眠い……」
 鍵を開けて入る彼女だが、今度は玄関でしゃがみこむ。
「ほらほら、こんなところでしゃがみこむとあぶないですよ。しょうがないなあ……」
 武彦は彼女の靴を脱がせ、鍵を閉める。明かりをつけてから彼女を抱きかかえると、そのまま部屋へと運んでいった。
 ベッドと机、タンスにテレビといったごく普通の部屋。女の部屋らしくピンクのカーテンがひかれ、フローリングの床には少し前に流行った張替え可能の絨毯が敷かれている。
 部屋の隅には何かの景品らしきぬいぐるみがお菓子を持ってたたずんでおり、一人暮らしの女の部屋といえば、平均的であった。
 ――そういえばさつきの部屋を見たこと無いな……。
 彼女の部屋に訪れたのは過去に一度だけ。それも引越しの日のみで、簡素なダンボールが転がっているところしか見ていない。
 何度か部屋に遊びに行こうとしたのだが、帰省やバイトの都合でなかなか上手く会えないでいた。
 そのせいか、良子の部屋は新鮮であり、また、女性独特の香りに思わず深呼吸をしてしまう。
「……うぅ……んぅ」
 武彦は良子をベッドに寝かせると、一息つこうと床にしゃがむ。
「んぅ、苦しい……」
「え?」
「ベルト、緩めて……」
 仰向けになった良子は腰をくねらせ、荒い息になる。
 白のシャツにタイトなグレーのパンツ。改めて見ると、そのスタイルの良さがわかり、武彦はぐっと唾を飲む。
 そして、言われるままにベルトを緩め、パンツのフックを外す……。
 汗ばんだシャツの裾を出すと、若草色のショーツと滲んだ部分が見える。
「うっ……」
 昂ぶる気持ちがある。水っ腹できついというのに、さらにきつくなるズボン。デニムの締め付けはきつい。
「ありがと、楽になった……」
 そう言うと良子はシャツのボタンを上から三つまで外し、肩を揺らしたあと、寝息を立てた。
 ――先輩の、良子先輩の……見てみたい……。
 明かりの付いたままの部屋で、武彦は悶々とする気持ちを抱え、どうしたものかと悩む。
 自分にはさつきという彼女がいる。
 気の強いさつき。怒るところも甘えるところも、悲しんでる様子だって愛おしい。けれど一番好きなのは、笑顔。
 付き合い始めた理由の一つは、彼女が夏雄に言い寄られているところを地味に邪魔してフォローしたのがきっかけだ。その意味では夏雄は二人のキューピッドなわけだ。
 まだ性的な関係は持っていないが、関係は良好。恋人同士、なにか盛り上がるイベントでもあれば、そのまま強引に肌を重ねたい。
 だから、今ここで浮気などするわけにはいかないのだ。


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