枯れ落ちる葉、朱に染まる紅葉-33
「大丈夫、俺達は恋人なんだ……セックスぐらい普通だ……」
自分に言い聞かせるように言う武彦。彼も本心では自分の行為がおかしいことに気付いているはずのに……。
武彦は指を舐め、それを無遠慮に彼女の割れ目へと這わせ、そのまま強引に差し込む。
「やめ、痛いってば!」
女の扱いに慣れていない乱暴な手による行為に、さつきは苦悶の表情を浮かべる。だが、それは今の武彦を興奮させるだけのもの。
「すぐによくなるさ……それよりも……」
さつきの胸元に手を出し、そのままTシャツを捲りあげる。可愛らしいスポーツブラに収まるのは、昨日見逃した乳房。
ごくりと唾を飲みこみ、おもむろにそれをずらす。
ぷるんと飛び出るおっぱいは、おわん型の柔らかそうなもの。しっとりと汗ばんでおり、触ると彼女の口から「あん」と漏れる。
「さつきも気持ちいいだろ? な?」
「い……や……」
聞く耳を持たない武彦は、色素の濃い乳首をつまみ、人差し指でちょんちょんとつつく。
「あ、あ……やだ、変なことしないで……」
そのたびにびくびくと身体を震わせるさつき。新鮮な反応に武彦のボルテージは上がり、トランクスを脱ぐなり、陰茎をあらわになった太ももに擦りつける。
柔らかな肌はぬめるそれを拒もうと捩るが、そのたびに半剥けのそれを刺激してしまい、カウパー腺液を零させてしまう。
「ちゅば、ちゅば……んふぁ……」
両手でおっぱいを下から揉み、乳首を口に含む。汗ばんだそれはしょっぱいが、それ以上に女のにおいがして、彼の意識を混濁させていく。
「いや……あ、ん、ダメ……なのにぃ……ひぅ……んぁ……」
嫌がる声に混じり、時折喘ぐ声が出る。徐々に高くなるそれは、きっと快楽に落ちつつあるから……。
そう確信した武彦は、彼女にさらに詰め寄り、肩を掴む。
「武彦、お願い、やめて? ね……、もうあたし、怒ってないから……だから……」
「はぁはぁ、さつき、大好きだ……」
――った……。
心の中でそう付け加えると、武彦は右手で陰茎の皮を捲り、まだ初々しいピンクの亀頭を彼女の大切な部分にあてがう。
「いや! やめて! お願い! そんなこと……。ゴムもしないで!」
狼狽する彼女だが、捩るたびにシートベルトが肌に食い込む。逃げ場は自分から封じており、手を伸ばそうにも肘から捻られ、力が入らない。
「大丈夫……だから……」
ぐっと前に踏み出す武彦……だが、ぬるっとすべり、不発に終る。
「あ、くそ……くそ……」
武彦はもう一度手で陰茎をあてがうが、やはり上手く入らない。
「なんでだ、どうなってんだ……」
悪態をつき、焦りながらも再度突き立てる。初体験に興奮するそれは、彼女の割れ目ですべるだけでも快感を覚えるらしく、擦れるたびに快楽が生まれる。
オナニーとは比べられない快楽。退ける腰はえびのようで情けない。踏み出すも、拒まれるどころかすべるのみ。何度か試すも、射精の感覚に怯えて一休みまではさむ始末。
「やめよう、武彦……」
「うるさい、黙れ!」
挿入失敗を哂われたと感じた武彦は、思わずさつきの頬をはたいてしまう。
一瞬時が止まる。
彼女は信じられないといった様子で彼を見つめていた。
それは武彦も同じだが、生理反応は無常であり、ぴょこんといんけんが上下する。
「好きにしなよ……」
さつきは視線を下げると、目を瞑る。
「ああ、そうするよ……」
罪悪感のきわまる武彦だが、興奮は醒めない。
再び挿入を試みる彼は、自由になった手で割れ目を開き、真っ赤に熟した膣口を大きく開く。
「さつきの、濡れてるな……」
無言の彼女を無視し、武彦はその穴にピンクの亀頭を押し入れる。