第3話『ふつうがいちばん』-4
「ちょ、おま。コレは・・」
なんとソコは、あるはずのアソコの毛が(もともと薄かったはずだが・・)すっかりなくなっていたのだった。
「エヘヘ、脱毛したんだよー。しゅーちゃん喜んでくれるかなーって」
―― ああ、目頭が熱くなってきた・・
「だってモシャモシャするのヤだったんだもん」
・・だもんって
「ってか、おま。コレはちょっとやりすぎ」
つーかマニアック過ぎデス!
「・・服、そろそろ脱ごうか? それともしゅーちゃん脱がしたい?」
なんてやり手ババァみたいなこと言いやがって・・。と、思いながらも
「脱がせたいデス」
なんて素直に答えてしまう俺だった・・・。
乏しい知識を総動員してその時に挑む。
しかし、それにしても・・、ついにコイツを使う日が来ようとは!
それは中学の修学旅行、
「ま、しゅーも、もしもの時のために持っとけ。ゲン担ぎだゲン担ぎっ!」
などと悪友Yがシャレで俺に握らせた、ちょっと年季の入ってしまった一品だった。
・・Yよ、ついに俺にもその時とやらがやってきたぜ。
なんて手を伸ばして、いそいそとズボンのケツポケットに突っ込んでいる財布から、どぎついピンクのパッケージを取り出す。
コレってたしか使用期限とかあるんだろーけど、いまはそんなこと気にしてられませんっ!
震えそうになる手で(これが武者震いってヤツですか?)それをなんとか装着する。
先っちょがかなりぬかるんできて、よく滑る割れ目の上を何度も縦に往復する・・・。
―― しかし・・、このまま本当にヤッてしまってよいものか・・・
この期に及んで逡巡している俺。なのにコイツは俺のそんな気持ちも知らないで
「焦らしてるん?」
なんて訊いてくる。
ああっ、もうっ!
―― ええい、ままよ!
(くぷぅっ!!)
―― うわっ! なんやコレっ!
ソコは玩具のせいなのか、いい感じに開発済みで・・、
「ぜんぶ挿入っちゃったケド、大丈夫か?」
「鍛えてるから、だいじょぶ・・」
―― 左様ですか・・。
「んくっ・・・、しゅーちゅんでいっぱいだよぉ・・、」
まあ、あんだけいろんなもん突っ込んで、くわえ込んでるんだもんなぁ。
・・でも、ちょっと痛そうだ。って、やっぱ痛いよな。