『セイヨウタンポポ』-1
―ここから―
綿毛のようにさまよう君の心は
何をやりたいのかも
何が欲しいのかも
何を見ているのかも、よく解らない
固くて、熱いアスファルトの隙間に落ちた種子は
激しい雨風にも負けずに、必死で根を張ろうと頑張る
根に続いて、葉を出した、タンポポの種子は
差すように冷たい氷や、冷たい風に耐えて
一生懸命、葉を地面につけて、冬を越す
春が来たら、2ヶ月の間に花を咲かせ、種子を作る
ちぎられても、残った力で種を結ぼうと力を尽くす
頑張りすぎじゃない?
走りすぎじゃない?
もっと周りの景色を楽しめばいいのに
周りに君を見ている人はたくさんいるのに
単体で種子を作るタンポポのように
問題や悩みを一人きりで解決しようとする
そんなに一人で頑張らないで、僕を頼って
虫の助けを借りて、種子を結ぶ花があるように
僕が君の中に入り込める余地が欲しい