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君を好きになりました。
【純愛 恋愛小説】

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君を守っていきたいです。-2

―ああ〜…今日もかわいかったな〜…
俺、鈴香ちゃんを見送った後コンビニ前で朝飯を食ってた。
「実際どうなわけ?神崎と付き合ってんの?」
―ん?…神崎?
店から出てきた男二人の会話で口に入れたばかりのおにぎりを丸飲みした。
―…鈴香ちゃんの事?
「明日から一緒に予備校通うことになってるけど…」
「なんだよ、じゃあ付き合ってんじゃないんだ。神崎鈴香」
―やっぱり!!
「うん、まぁ…なかなか言い出せなくて…」
「そんな悠長にしてていいのか?最近、神崎が吉川高のやつと付き合ってるってうわさ聞いたぜ」
―へ?それ俺っちじゃね?やっぱうわさんなってた?目立っちゃうからな〜
「吉高のやつと?…本人からは何も聞いてないけど…」
「らしいぜ、変な男に引っかかってんじゃねーの?」
―なんだぁ〜変な男だぁ〜!?
「神崎が?あいつは将来のこと考えてないようなフラフラした男に惚れるほどバカじゃないよ」
―…なっ!!
「そうか?一緒にいるとこ見たやつ結構いるぞ」
「一緒にいるのは愛情とは限らないだろ。同情だよ」
―…同情…?
「言うね〜」
「まぁ明日から毎日顔合わせるし、次は俺とうわさになってるよ」
「はいはい、じゃあ頑張ってな」
「おう、じゃあな」
―なんだよあの男…二人が別れ、立ち去っていく後ろ姿を俺は蹴り倒したかったが、ぐっとこらえる。
―熱くなるな俺!!あんな男より鈴香ちゃんの笑顔を信じろ!!
俺、握り拳を地面にたたきつけた。
鈴香ちゃんに似合う男になるって決めたから、俺といて鈴香ちゃんが恥ずかしくないように…だから…
―あいつの言ったことなんか気にしない!!
俺、残っていたおにぎりを口へ放り込む。
“同情だよ”
だけど、俺の頭の中であいつの一言が回っていた。

次の日に駅で見た鈴香ちゃんの姿は私服だった…
―昨日あの男が言ってたな、予備校に行く…
俺の動きが止まる。
あいつが、昨日の男が鈴香ちゃんの横にいるからだ。
―マジでむかつくっっあの男!!
あの男に俺と鈴香ちゃんの仲の良さを見せつけてやろうと、鈴香ちゃんに声をかけることにした。
―緊張!!いや、そんなこと言ってる場合じゃない…
「…っ…」
「神崎の男のタイプってどんなの?」
二人の後ろに来たときあの男が鈴香ちゃんにそう言った。
―うわっ俺も聞きてー!!こいついいこと聞くな〜本当はいいやつかも…ごめんな昨日は蹴り倒そうとしてっ
俺、二人の会話が聞こえる程度に離れ聞き耳をたてる。
「なに?いきなり変な質問」
「いや、ふと気になってさどんな男が好き?」
「うーん…」
―どんな男?どんな男?
俺、ドキドキして手に汗がにじんできた。
「見た目は?背が高いとかがっちりだとか」
「うーん…そうだな〜金髪とピアスは嫌い」
―うんうん、これからは黒髪だよな!!
「あと…自分より私を大切にするような人…かな?」
―するする!!絶対!!
「ふーん…なぁ、ズバリ聞く、吉高のやつと付き合ってるって本当?」
あの男、さらりと言った。
―なっ…いきなりそんなこと聞くなよ。心の準備ってものがあるだろがっ
「…付き合ってないよ…」
―…だよな、うん
「一緒いるとこ見たやつ結構いるらしくて」
ジリリリ―
その時、電車が入ってきた。
俺、二人との距離を少し縮め鈴香ちゃんの声に集中した。
「……軽い遊びだよ……………」
電車の音で聞き取りづらかったけど、それは確かに鈴香ちゃんの声だった…
―……
俺、震える足を必死に動かしてどうにか改札をでた。
―…遊び…
“同情だよ”
“軽い遊びだよ”
二人の言葉が俺の耳に響いて…
頭が変になりそうだ。
俺、家に戻るとあのきれいなハンカチをごみ箱へ投げ入れた。
―…こんな風にふられるなんてな…バカみてー…遊びか…そりゃ面白かったろうな、言った通りに金髪もピアスもやめて…俺バカだし…
気がつくと外は薄暗くなってて、俺は隆史に電話した。


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