第2話『まりあの「ま」はアクマの「魔」』-3
そんなこんなで、男の俺がなんで?とも思うのだが、適当に男友達の家に泊まりのウソ口実をでっち上げ、関係各所にいろいろと裏工作までして、またまた俺はまぁのウチに上がり込んでいた(汗)。
ここでヒトコト言わしてもらうと、本人にそんなつもりはまったくなかったのだろうが、昔からいたずらの悪巧みといえば、まぁからの発案がほとんどで、それがバレ、怒られるのはナゼかいつも俺だけだった。
驚異の進化を遂げ、すっかり別人になっていたまぁだったが、笑うと(なにか企んでいるときのが、いちばんいい笑顔に思えるのは気のせいであってほしい・・)子供のころの面影がふと戻ってきて、「間違いない、コイツはまぁちゃんや」なんて、ホッとしてしまう俺が悲しい。
そして昔と変わらない悪女っぷりで、
「こんなのぜんぶ通販だよ。」
なんて言っていたが、まぁの秘蔵のグッズたちがこれまた凄かった。
「いったいおまえはいくつこんなモン持ってるんやって?」
「えぇ? これぐらい向こうじゃふつーにみんな持ってたよ?」
―― そーなのか? こんなのってフツーに持ってるモン?
だったとしたら、東京こえ〜! 女子校こえ〜っ!
「それでねー、今度ちゃんとお店に行ってみたいんだけど、一緒に行ってくれるよね?」
って、こらーっ!
俺だってこれでもお年頃の健全な男子なのだ。
そんな店がどこらへんにあるかぐらいはしっかり把握していたが、できればこっそり一人で行きたい。
気付いたらまぁは、ちゃっかり俺の膝のあいだに納まって、その蠱惑的なカラダを無防備にすり寄せていた。
―― そーやってヒトのこと誘惑してんのか?!
すっぽりサイズなまぁが、クルクルと表情を変えながら、自慢のコレクション(?)をご披露しつつ、じつに楽しそうにしゃべっている(・・その内容はちょっとアレなのだが)。
それは傍から見ていても、かなり微笑ましかった・・。
身長なんかは一時期、一瞬だけまぁの方が高かったときもあったような気もするが、今ではもちろん俺の方が優にデカい。
それにまぁは他と比べると、ちょっとだけ小柄な部類に入るようだ。
改めて見てみると、女って全体的に造りが薄いっていうか、華奢なもんなんやな・・。
それは、あどけなさが残る細い首。
頼りなさげな肩幅。
折れそうってほどでもないけど、筋肉のなさそうな二の腕。
手の大きさなんかはそんなにそんなに変わらんやろ?と、こっそり重ねてみたら、ひと回りぐらい違っててびっくりした。