龍之介・参-8
「くあっ?!な、何、んうぅっ!」
いきなり体を強く締め付けられた。
首筋に熱い風が当たり、ふぅ、ふぅと強い吐息が聞こえる。
「龍くん?!何してるの、痛い、離して!」
私が入ってくるのを待ち伏せしてたんだ、きっと。
伝えたら何をするか不安だったけど、嫌な予感が見事に当たってしまった。
「離して、龍くん!!やぁっ、やめて、痛いってば!」
「騒ぐなよ・・・聞こえてもいいのか?」
力強く食い込む腕とは対照的に冷静な口調だった。
襲われたのは初めてじゃない。だけど、こうやって力ずくでやられたのは初めてで、恐怖で足が竦んでしまった。
「あう・・・っ!」
ベッドに押し倒されて、無理矢理キスされた。
「ぐ、具合が悪いんじゃなかったの?!龍くん!」
「本当だよ。ついさっき迄起きられなかったからな」
「んふぅう・・・!」
服も脱がされるのかと思ったけど、そこまではしてこなかった。
「あっ、あぅうっ、んっ、はぁあっ、ひああぁ」
「姉さん・・・ここ、もうこんなになってるよ」
下着を履かされたまま指をそこに差し込まれ、乱暴に掻き混ぜれられる。
「一人暮らしで我慢できるのか?こんなに気持ちいい事を」
「何言って・・・くはぁ、んんんん・・・!」
「でも、忘れるんだろうな。他の男でも連れ込んで抱かれたら」
「下らないことを言うのは、あっ!いやっ、あああ!!」
龍之介は自分では何も言わないけど、怒っているのが良く分かった。
私が自分のもとから居なくなってしまう事が許せないんだろう。
「龍くん、私だって寂しいんだよ・・・でもいつかは離れなきゃいけないの、家族だから」
「うるさい・・・うるさい、うるさい!」
「ひっああっ!やめてってばぁ!やめ、あはぁああっ!」
乱暴にズボンを脱ぎ捨て、自分のものを入れようとしてくる。
やめて、嫌だ。こんな龍之介は見たくなかった。
「姉さん、姉さん・・・姉さぁん・・・!」
私の中を抉るそれが、奥底まで激しい痛みを与えた。
逃げたくても何も出来ず、乱暴な龍之介がとても怖くて、涙が込み上げてきた。
「ぁっ、ぅぁぁ・・・ぁぅ、ぁ・・・ぃぁ・・・ッ」
見えないよ、龍くん。
どうして顔がそんなに揺れてるの・・・ねえ。
何で、大好きなお姉ちゃんにこんな事をするの。
私の何がいけなかったのかな。教えて・・・龍くん。