龍之介・参-4
「姉さん・・・」
すぐに射精したとはいえそれなりに息が上がっている。
にも関わらず、私の体を抱き締めたまま軽々と持ち上げてしまうのだった。
(また・・・これ・・・嫌、でも逃げられない・・・)
大人しめの正常位から、私のお尻を抱えて再び挿入し、激しい櫓立ちへと体位を変える。
そっちの方はあまり使われない呼び方で、今は駅弁って言うらしいけど・・・
「くふぁああっ、はぁああっあっあっ、あんっあんっあんあんっ!!」
「いい声だな、姉さん。やっぱり我慢するのは良くないよね」
さっきみたいにまた手がふさがって、口を押さえられない。
龍之介が支えるのはお尻だけで不安定だから、私は龍之介に抱き付かないといつ落ちるか心配だった。
犯されている相手にしがみ付かないといけない−
だから、私はこの体位がとても嫌だったのだ。
「まだ学校まで時間はあるからね。いっぱいしよう、姉さん。愛してるよ」
「龍くぅん・・・ッ」
愛してるよ・・・か。
相手を無理矢理自分にしがみ付かせるのが、愛だっていうの。
龍之介は私の体重を支えているにも関わらず、腰を突く激しさはさっきと変わらない。
「んっんっんぅ、あっ!!あっ!!ああっあっ!!はぁあああ、らめぇえ龍くん、痛いよぉぉ!!!」
「そっか、ヨダレが出るくらい気持ちいいんだね、姉さんはすごくエッチだなぁ」
穴が開くんじゃないかと思うくらい龍之介は腰を強く叩きつけてきた。
太く、そして大きな龍之介自身が、何度も私の奥底を突き上げてくる。
たった今射精したとは思えないくらい、私の中で膨れ上がっていた。
「はぁ・・・はぁ、はぁ・・・はぁ・・・」
私がいきそうになるのを見計らい、挿入したままベッドに座り、唇を重ねる龍之介。
舌も入れず、唇も舐めず、触れるだけの優しいキスだった。
「うれしいよ・・・俺として、気持ち良さそうだから」
「ん、はぁ・・・んふぅ、んるっ、んん」
「愛してるよ、姉さん」
「それさっきも言ったばっかり。ウソつき」
でも、言われると嬉しかった。
髪を優しく撫でられ、龍之介の指からするりと水の様に流れていった。
少なくともさっきの体勢で言われるよりは嬉しいし、幾らかは信じられる。